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夢と浄土教

善導・智光・空也・源信・法然・親鸞・一遍の夢分析

定価:本体 2,800 円+税
夢は自己と自己を越えるものとが出会う活け舞台である。本書では善導・法然・親鸞といった浄土教の宗教者において彼らの夢が果たした役割について検討した。

【著者略歴】
名島潤慈(なじま じゅんじ)
1948年 広島県に生まれる
1970年 広島大学教育学部心理学科卒業
1972年 広島大学医学部神経精神医学教室研究生修了
1974年 広島大学大学院教育学研究科修士課程修了
1991-1992年 ホワイト精神分析研究所に留学
1998年 博士(心理学)広島大学
熊本大学教育学部心理学教室助教授、山口大学教授を経て、
2012年4月より、山口学芸大学特任教授
目次を表示します。
はじめに
序章 本書のねらい
 第一節 中国の浄土教
 第二節 日本の浄土教
 第三節 本書の構成
 第四節 本書における夢分析のやり方
 第五節 阿弥陀仏について
第一章 善導の夢―三夜の夢における数字の意味の検討
 第一節 善導について
 第二節 『観無量寿経疏』に記された夢
 第三節 三夜の夢の内容
  1 三台の石臼が回転するなかを白いラクダに乗った人がやってきて善導に
    忠告してくれる夢(第一夜の夢)
  2 七宝の樹の下の金の蓮華の上に座る阿弥陀仏とそれを取り囲む住人の僧
    を善導が拝観している夢(第二夜の夢)
  3 五色の旗がかかった高くて大きい二本の旗竿を人々が眺めている夢
    (第三夜の夢)
  4 三つの夢を見た場所と年齢
 第四節 夢か否かの検討
 第五節 三つの夢のなかの数字の意味についての考察
  1 第一夜の夢
  2 第二夜の夢
  3 第三夜の夢
  4 三つの夢の要約
  5 認可への欲望
  6 善導の自信
  7 宗教的自己
  8 法然・親鸞との比較
  9 聖的なもの
  10 夢自己と覚醒自己との相互活性化
 第六節 おわりに
第二章 阿弥陀仏が智光に極楽浄土の光景を見せてくれる夢
  ―智光曼荼羅の検討―
 第一節 曼荼羅とは何か
 第二節 浄土曼荼羅について
 第三節 三つの浄土曼荼羅
  1 智光曼荼羅
  2 当麻曼荼羅
  3 清海曼荼羅
 第四節 智光について
  1 智光の生活史
  2 智光の著作
 第五節 阿弥陀仏が智光に極楽浄土の光景を見せてくれる夢の紹介
  1 智光の夢のエピソード
  2 智光が夢を見た時と場所
 第六節 智光曼荼羅の検討
  1 仏の像や浄土の世界を描くということについて
  2 智光曼荼羅図の成立について
  3 智光曼荼羅と智光の夢
 第七節 おわりに
第三章 空也の見た蓮華の上に坐して極楽界を眺める夢
 第一節 空也について
 第二節 空也の生活史
 第三節 蓮華の上に坐して極楽界を眺める夢
  1 夢の内容
  2 夢を見た時期と場所
 第四節 蓮華の上に坐して極楽界を眺める夢についての考察
  1 弥陀如来について
  2 「経」について
  3 極楽往生について
  4 「蓮華上に座す」について
  5 第十四観・第十五観との関係
  6 籠りの夢
  7 夢から覚めた後に空也が詠んだ和歌について
 第五節 おわりに
第四章 源信の見た四つの夢
 第一節 源信について
 第二節 源信の生活史
 第三節 僧が源信に曇った小さな鏡を横川に持っていって
     磨きをかけろと勧める夢
 第四節 観世音菩薩と毘沙門天の夢
 第五節 最澄が源信に合掌する夢
 第六節 死ぬ間際の源信の許に一人の僧がやって来る夢
 第七節 弟子の覚超が見た源信の夢
 第八節 終わりに
第五章 法然の見た善導と法然が対話する夢
 第一節 法然の生活史
 第二節 善導と法然が対話する夢
 第三節 善導と法然が対話する夢についての考察
  1 夢を見た場所と年齢
  2 夢の内容からの検討
  3 夢の意義
  4 肉身と金色の僧について
 第四節 法然と親鸞
 第五節 おわりに
第六章 親鸞が受けた六角堂の夢告
 第一節 親鸞について
 第二節 六角堂の夢告の夢
 第三節 六角堂の夢告の夢についての考察
  1 夢告を受けた日時
  2 夢告を受けた場所
  3 六角堂について
  4 女犯偈について
  5 救世菩薩との交わり
  6 救世菩薩の告命の受諾
  7 六角堂と救世菩薩
  8 善信という名前について
 第四節 おわりに
第七章 親鸞の見た康元二年夢告和讃の夢
 第一節 六角堂の夢告の夢以後の親鸞
 第二節 康元二年夢告和讃の夢の紹介
 第三節 康元二年夢告和讃の夢についての考察
  1 夢を見た場所
  2 夢告の主
  3 夢告和讃の内容
  4 『西方指南抄』との関係
  5 晩年における親鸞の危機
  6 諸仏等同の強調
  7 夢告和讃と諸仏等同との関係
  8 夢告和讃と六角堂の夢告との類似性
 第四節 おわりに
第八章 一遍の見た弘安十一年の御夢の検討
 第一節 一遍の生活史
 第二節 一遍の特徴
 第三節 弘安十一年の御夢
 第四節 弘安十一年の御夢についての考察
  1 弘安十一年の御夢の構造
  2 夢と現
  3 生死の夢
  4 本分の意味について
  5 一遍の名号観
  6 本来の面目
  7 一切捨離
  8 一遍における心の問題
  9 熊野の神託の影響性
  10 他力と自力の問題
  11 弘安十一年の御夢と一遍の夢中見仏観
  12 空也の影響性
  13 「夢中見仏」における魔と実の問題
  14 道場について
  15 一遍の苦渋
 第五節 おわりに
第九章 七人の宗教者における夢の機能
 第一節 本章のねらい
 第二節 宗教者の夢の機能
  1 善導
  2 智光
  3 空也
  4 源信
  5 法然
  6 親鸞
  7 一遍
 第三節 七人の宗教者の夢の比較検討
  1 七人の夢の整理
  2 七人の夢全体の検討
 第四節 夢と宗教者
 第五節 自力と他力の問題
 第六節 おわりに
補章 臨床心理学から見た法然の「三昧発得記」
 第一節 「三昧発得記」について
 第二節 「三昧発得記」の内容
 第三節 「三昧発得記」についての考察
  1 内容の検討
  2 夢定中見仏の問題
  3 定中見仏の問題
  4 法然の病との関係
  5 法然における三昧発得の位置づけ
  6 信念の法然と情念の法然
  7 戒の問題
  8 法然と人々との距離
  9 式子内親王と法然
 第四節 おわりに
あとがき
索引
著者名島潤慈 著
発行年月日2009年07月31日
頁数332頁
判型 四六
ISBNコード978-4-7599-1752-9

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