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カント道徳思想形成―前批判期―の研究

定価:本体 14,500 円+税

本書はカントの批判哲学成立以前の道徳思想の形成史的研究を意図し、西洋倫理思想史上典型的な人間尊重と人格への尊敬によって成り立つカント倫理学の源泉を探る。

【著者略歴】
木場猛夫(こば たけお)
1930年 鹿児島県に生まれる
1952年 広島文理科大学哲学科(倫理学専攻)卒業
現在 長崎大学教授、文学博士
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
序論
第一章 自然哲学的・形而上学的研究と人間の自由
    ―卒業論文(一七四七年)及び一七五〇年代―
 第一節 『活力測定考』―真理探求の規準と方法―
  一 悟性の自由
  二 中間命題
 第二節 『天界の一般自然史と理論』―自然・神・人間―
  一 体系的・生成的宇宙観
  二 自然と神
  三 宇宙論的人間観
  四 人間観、道徳観の諸解釈
 第三節 『形而上学的認識の第一原理の新解明』―決定根拠の原理と意志
     の自由―
  一 決定根拠の原理
  二 決定根拠の原理と自由の問題
  三 意志決定の自由
  四 悪の問題とオプティミスムス
 第四節 『オプティミスムス私論』―意志の自由―
  一 最善を選はざるを得ない自由
  二 一七五〇年代の自由概念の特徴とその基本的立場
第二章 道徳原則の探求と人間への尊敬― 一七六〇年代前半―
 第一節 『神の現存在の論証』と『自然神学と道徳の原則の判明性に関
     する研究』―形而上学の原則と道徳の原則―
  一 認識根拠と存在根拠
  二 形而上学の方法と原則
  三 道徳の原則と形式性と実質性
 第二節 『負量の概念を哲学に導入する試み』―欠如の悪と剥奪の悪―
  一 負量の概念と実在的対立
  二 実在的対立と心情道徳
 第三節 『美と崇高の感情に関する考察』―人間本性の美と尊厳の感情―
  一 美と崇高の感情と徳の原則
  二 徳と似非徳及び人間の気質
 第四節 『美と崇高の感情に関する考察のための覚え書き』―「人間を
     尊敬すること」―
  一 思弁の学から人間の学へ
  二 人間の地位と使命
  三 道徳的感情から自由意志へ
  四 道徳的転向と哲学的転向
第三章 人間の研究と道徳原理の根拠の探求― 一七六〇年代後半―
 第一節 『講義計画公告』―学問の主体性と人間の研究―
  一 教授方針と方法
  二 講義と人間の研究
 第二節 『視霊者の夢』―叡知界と普遍的意志―
  一 本書の意図と特性
  二 霊的存在者と叡知界
  三 知恵の立場
  四 知恵の道と道徳的信仰
 第三節 手記遺稿集―道徳哲学の体系と基本概念―
  一 実践哲学の体系、道徳の最上原理とその根拠
  二 自由の諸相
  三 人格と人格性、叡知界と感性界
  四 最高善―徳と幸福―
第四章 批判的倫理学への道― 一七七〇年代―
 第一節 『感性界及び叡知界の形式と原理』―叡知界と純粋道徳哲学―
  一 感性的認識と時間空間の観念性
  二 悟性的認識と道徳哲学
  三 叡知界の形式の原理と窃取の原理
 第二節 書簡集―批判的問いの提起と道徳哲学の計画―
 第三節 『倫理学講義』と手記遺稿集―人間性尊重の倫理学―
  一 実践哲学の体系 
  二 道徳の原理とその根拠
  三 自由の諸相
  四 人間と人間性(人格と人格性)
  五 最高善―徳と幸福、人類の最後の使命―
結論
あとがき
人名索引
事項索引
参考文献
著者木場猛夫 著
発行年月日1987年12月31日
頁数542頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0690-5