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日本語非母語話者の話し言葉に対する母語話者評価の研究

日本語教育における評価のあり方を問い直す

定価:本体 6,500 円+税

日本語非母語話者の話し言葉は日本人にどのように評価されているのか。本書では、評価が行われる環境や発話から受ける印象に注目し、日本人の評価の実態を探った。


【著者略歴】
野原ゆかり(のはら ゆかり)
1991年 徳島大学総合科学部総合科学科卒業
2011年 お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科博士後期課程単位取得退学
2012年 お茶の水女子大学より博士(人文科学)の学位を取得
現 在 大東文化大学国際交流センター特任准教授
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
第1章 序論
 1.1 研究の背景
  1.1.1 教育現場での話すことの評価の現状
  1.1.2 話すことの評価における問題の所在
 1.2 本研究の目的
 1.3 本論文の構成
第2章 先行研究
 2.1 理論的背景
  2.1.1 言語教育における評価
   2.1.1.1 言語テストとコミュニケーション能力
   2.1.1.2 話すことの評価
   2.1.1.3 言語教育における評価のまとめ
  2.1.2 印象形成
   2.1.2.1 社会心理学における対人印象形成
   2.1.2.2 パーソナリティの基本的認知次元
   2.1.2.3 印象形成のまとめ
  2.1.3 本研究の立場
  2.1.4 本研究での用語の定義
 2.2 非母語話者の言語運用に対する母語話者評価の研究
  2.2.1 研究の流れ
  2.2.2 日本語非母語話者の話し言葉を対象とした研究
   2.2.2.1 第三者環境での評価研究
    (1)音声を評価対象とした研究
    (2)動画を評価対象とした研究
   2.2.2.2 当事者環境での評価研究
   2.2.2.3 日本語非母語話者の話し言葉を対象とした研究のまとめ
  2.2.3 日本語非母語話者の書き言葉を対象とした研究
   2.2.3.1 教室場面での書き言葉
   2.2.3.2 生活場面での書き言葉
  2.2.4 評価に関する教師トレーニング
 2.3 本章のまとめ
  2.3.1 誰が評価するのか
  2.3.2 何を評価するのか
  2.3.3 どのような環境で評価するのか
第3章 研究方法
 3.1 分析観点
 3.2 評価材料
  3.2.1 モノローグのストーリー・テリング
   3.2.1.1 モノローグのストーリー・テリングを対象とした背景
   3.2.1.2 発話の収集と選定
  3.2.2 ロールプレイ
   3.2.2.1 ロールプレイの場面設定
   3.2.2.2 ロールプレイの実施と動画の選定
  3.2.3 評定調査
   3.2.3.1 研究Ⅰ:質問紙を用いた音声聴取調査
   3.2.3.2 研究Ⅱ:質問紙を用いた音声聴取調査と話し合い
   3.2.3.3 研究Ⅲ:質問紙を用いた動画視聴調査
   3.2.3.4 研究Ⅳ:質問紙を用いた動画視聴調査とインタビュー
   3.2.3.5 研究Ⅴ:ロールプレイ実践と振り返りのインタビュー
  3.2.4 分析方法
   3.2.4.1 定量的分析
   3.2.4.2 定性的分析
第4章 研究Ⅰ,Ⅱ
モノローグの音声に対する第三者環境での評価
 4.1 研究Ⅰ 分かりやすさの判断に関わる要因を探る量的研究
  4.1.1 研究背景
  4.1.2 発話の分かりやすさの要因を探った研究
  4.1.3 研究の目的と課題
     RQ1 「分かりやすさ」の判断にはどのような要因が存在するか。
     RQ2 各要因は「分かりやすさ」にどのように影響しているか。
  4.1.4 研究方法
   4.1.4.1 予備調査
    (1)評価材料
    (2)評価の視点の抽出と質問紙の作成
   4.1.4.2 本調査
    (1)調査の対象者と調査時期
    (2)材料と手続き
    (3)分析方法
  4.1.5 結果と考察
   4.1.5.1 「分かりやすさ」を判断する要因(RQ1)
   4.1.5.2 各因子が「分かりやすさ」に与える影響(RQ2)
  4.1.6 総合的考察とまとめ
 4.2 研究Ⅱ 分かりやすさの判断に関わる要因を探る質的研究
  4.2.1 研究背景
  4.2.2 研究の目的と課題
     RQ 分かりやすさを判断する上で,発話の何に注目し,どのような見方で評価をしているのか。
  4.2.3 研究方法
   4.2.3.1 評価材料
   4.2.3.2 評価者
   4.2.3.3 評価の手順
   4.2.3.4 分析方法
  4.2.4 結果
  4.2.5 考察
  4.2.6 まとめ
 4.3 本章のまとめ
第5章 研究Ⅲ,Ⅳ
接触場面のロールプレイ動画に対する第三者環境での評価
 5.1 研究Ⅲ 交渉場面での対人印象形成の背景を探る量的研究
         ―印象の良さと日本語の上手さの関係に注目して
  5.1.1 研究背景
  5.1.2 研究の目的と課題
     RQ1 非母語話者の発話に対する印象形成にはどのような要因が存在するか。
     RQ2 各要因は「日本語の上手さ」の評価とどのような関係があるか。
  5.1.3 研究方法
   5.1.3.1 調査対象者と調査時期  
   5.1.3.2 評価材料
   5.1.3.3 質問紙の作成
   5.1.3.4 本調査の手続き
   5.1.3.5 分析方法
    (1)要因の抽出(RQ1)
    (2)「日本語の上手さ」と各要因との関係(RQ2)
  5.1.4 結果と考察
   5.1.4.1 要因の抽出(RQ1)
   5.1.4.2 「日本語の上手さ」の評価と各要因との関係(RQ2)
  5.1.5 総合的考察とまとめ
 5.2 研究Ⅳ 交渉場面での対人印象形成の背景を探る質的研究
  5.2.1 研究背景
  5.2.2 研究課題
     RQ 評価者は評価傾向でどのようなグループに分かれ,それぞれどのような特徴が見られるか。
  5.2.3 研究方法
   5.2.3.1 調査対象者と調査時期
   5.2.3.2 評価材料
   5.2.3.3 調査の手続き
   5.2.3.4 分析方法
  5.2.4 結果と考察
   5.2.4.1 クラスター分析によるグルーピング
   5.2.4.2 各グループの解釈
   5.2.4.3 各グループに属する母語話者のインタビューからの考察
    (1)第1グループ【言語運用非重視型】
    (2)第2グループ【言語外要素重視型】
    (3)第3グループ【言語運用重視型】
    (4)第4グループ【親しみやすさ重視型】
  5.2.5 総合的考察とまとめ
 5.3 本章のまとめ
第6章 研究Ⅴ
接触場面のロールプレイ参加者としての当事者環境での評価
 6.1 研究背景
 6.2 研究の目的と課題
    RQ1 ロールプレイの振り返りを通してやりとりに対してどのような意識が見られるか。
    RQ2 やりとりに対する意識の中で,相手に対する印象はどのように位置付けられるか。
    RQ3 自らの言語運用に対する分析と実際の言語運用とにはどのような関係が見られるか。
 6.3 研究方法
  6.3.1 調査対象者と調査時期
  6.3.2 ロールプレイ
  6.3.3 ロールプレイ後のインタビュー
  6.3.4 分析方法
 6.4 結果と考察
  6.4.1 やりとりに対する母語話者の意識(RQ1)
   6.4.1.1 相手の印象
   6.4.1.2 自分の言語運用に対する意識
   6.4.1.3 ロールプレイに影響を与えた所与の要件
   6.4.1.4 現実の接触場面での相手への期待
  6.4.2 やりとりに対する意識の中での,相手の印象の位置付け(RQ2)
  6.4.3 自らの言語運用に対する分析と実際の言語運用との関係(RQ3)
   6.4.3.1 交渉のストラテジー
   6.4.3.2 相手の日本語理解への配慮
   6.4.3.3 今後のため
   6.4.3.4 相互理解の姿勢
 6.5 総合的考察
 6.6 本章のまとめ
第7章 総括
 7.1 結果のまとめと総合的考察
  7.1.1 結果のまとめ
  7.1.2 総合的考察
 7.2 日本語教育における評価のあり方への提言
  7.2.1 現場に応用できる印象を含めた評価の可能性について
  7.2.2 教師教育としての評価トレーニング
 7.3 今後の課題

付記
参考文献
稿末資料
謝辞
著者野原ゆかり 著
発行年月日2014年11月15日
頁数184頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2054-3