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英国の学習困難児に対する教育的アプローチに関する研究

定価:本体 10,000 円+税
英国の通常学級の学習困難児に対する教育的アプローチの発展を歴史的に明らかにしながら、インクルーシブ教育実践の基本原理とその提供方法について詳述する。

【著者略歴】
新井英靖(あらい ひでやす)
1972年生まれ
1998年3月 東京学芸大学大学院教育学研究科修士課程修了(教育学修士)
1998年4月 東京都立久留米養護学校教諭
2000年10月 茨城大学教育学部講師
2007年10月 茨城大学教育学部准教授
2011年3月 博士(教育学)(東京学芸大学)
目次を表示します。
序 章 問題の所在および研究の目的・方法
 第1節 問題の所在
  1.日本の学力研究の動向と特別支援教育の課題
  2.英国の特別ニーズ教育・インクルーシブ教育をめぐる研究動向
 第2節 先行研究の検討と研究の視点
  1.先行研究の検討
  2.研究の視点
 第3節 研究の目的および方法
  1.研究の目的
  2.分析課題
  3.時期区分および作業課題
 第4節 本研究の構成と分析史料
  1.本研究の構成および内容
  2.分析の対象とする史料
  3.用語および訳語の整理
第Ⅰ部 英国の特別な教育的ニーズ概念の成立過程
第1章 第二次世界大戦前後の学習困難問題の顕在化とその対応
 第1節 第二次世界大戦前の学習困難問題の顕在化と1944年教育法の成立
  1.はじめに
  2.1920年代の学習困難問題の実態と教育的対応の方策
  3.1929年ウッド報告における学習困難問題への対応方策
  4.1944年教育法における「特別な教育的トリートメント」概念の成立過程
  5.小括
 第2節 第二次世界大戦後の初等・中等教育の実態と教育改革の方向性
  1.はじめに
  2.1944年教育法施行前後の初等・中等教育の実態と課題
  3.1950年代の子どもの多様性と学習困難問題
  4.第二次世界大戦後の教育改革の方向性と学習困難問題への対応方法
  5.小括
第2章 第二次世界大戦後の学習困難問題への対応とリメディアル教育の普及
 第1節 1950年代の学習困難問題の深刻化
  1.はじめに
  2.1950年代の不適応問題の実態とその対応
  3.第二次世界大戦後の学力調査と学習困難児の能力的特徴
  4.小括
 第2節 第二次世界大戦後のリメディアル教育の普及過程
  1.はじめに
  2.リメディアル教育の始動とその目的
  3.1950年代のリメディアル教育の普及・発展の過程
  4.リメディアル教育の効果と1960年代の教育改革
  5.小括
 第3節 1960年代のリメディアル教育実践の特質
  1.はじめに
  2.リメディアル教育対象児の多様性
  3.リメディアル教育実践の原理と方法
  4.小括
第3章 1960年代の初等・中等教育改革と「統合教育」の特質
 第1節 1960年代の教育改革と学習困難問題への対応
  1.はじめに
  2.1960年代の学習困難問題の実態
  3.1960年代の初等・中東教育改革の視座
  4.プラウデン報告以降の学習困難児の実態と対応
  5.小括
 第2節 1960年代以降の「統合教育」の特質
  1.はじめに
  2.移民者の子どもの実態と「社会的統合」の特質
  3.障害児の統合教育の実態と展開
  4.小括
第4章 特別な教育的ニーズ概念の成立過程とその特質
 第1節 特別な教育的ニーズ概念に関する理論的検討
  1.はじめに
  2.教育におけるニーズ概念提起の理由とその特徴
  3.特別な教育的ニーズ概念提起の理由とその特徴
  4.小括
 第2節 1981年教育法の成立と「特別な教育的ニーズ」概念の特質
  1.はじめに
  2.ウォーノック報告から1981年教育法案上程までの過程
  3.1981年教育法の成立とその特質
  4.小括
第Ⅱ部 英国の学習困難児に対する教育的アプローチの発展
第5章 教育福祉サービスとパストラル・ケアの発展
 第1節 1960年代以降の教育福祉サービスの発展
  1.はじめに
  2.第二次世界大戦後に教育福祉サービスが発展する背景
  3.1960年代の教育福祉サービスの内容と組織上の位置づけ
  4.教育福祉官の役割と人材確保の方略
  5.小括
 第2節 1960年代以降のパストラル・ケアの発展
  1.はじめに
  2.1960年代以降の教育心理サービスとパストラル・ケアの発展
  3.教科指導およびリメディアル教育とパストラル・ケア
  4.パストラル・ケアと学校全体からのアプローチ
  5.小括
第6章 学習困難児に対する学習支援と教授方法の発展
 第1節 リメディアル教育から学習支援への変化
  1.はじめに
  2.1960年代のリメディアル教育の実態と課題
  3.リメディアル教育に対する疑問と改善の方向性
  4.1970年代以降のリメディアル教育の変化
  5.小括
 第2節 初等・中等学校の教授方法の改善
  1.はじめに
  2.総合制学校の教授方法に関する改革の方向性
  3.ロンドンにおける初等・中等学校の教授方法の改革
  4.小括
第7章 1981年教育法下の特別ニーズ教育と学校改革の課題
 第1節 特別な教育的ニーズコーディネーターの役割の変化
  1.はじめに
  2.1980年代の学習困難問題と特別な教育的ニーズコーディネーターの導入
  3.1994年施行細則における特別な教育的ニーズコーディネーターの役割と配置
  4.特別な教育的ニーズコーディネーターの役割と専門性
  5.小括
 第2節 ホールスクールアプローチから学校改善へ
  1.はじめに
  2.1980年代後半のホールスクールアプローチの理念と実践上の課題
  3.1990年代のホールスクールアプローチと学校改善
  4.インクルーシブ教育提起後の学校改善の指針
  5.小括
 第3節 2000年以降のインクルーシブ教育の実践的課題
  1.はじめに
  2.インクルーシブ教育下の学習困難問題の実態と実践的課題
  3.現職研修の充実とホールスクールアプローチの発展
  4.小括
第8章 インクルーシブ教育実践の開発と学習困難児への教育的アプローチ
 第1節 アシスタント・スタッフの配置と養成
  1.はじめに
  2.学習支援アシスタントの役割と養成方法
  3.ティーチング・アシスタントの導入と養成研修の体系化
  4.小括
 第2節 行動上の困難を伴う子どもに対するカリキュラム開発
  1.はじめに
  2.インクルーシブ教育の提起とPSHE実践の必要性
  3.PSHEの内容・方法とPSHE担当教師の専門性
  4.行動上の困難を伴う子どもに対する教育的アプローチの発展
  5.小括
 第3節 効果的な学習を提供するための教授方法の改善
  1.はじめに
  2.学力向上のための国家戦略と学習困難児の特別ニーズへの対応
  3.「学習上のバリア」を取り除くための学習支援と現職教育の必要性
  4.中等学校における「効果的な教授・学習」の実際
  5.初等学校における早期からの学習支援の提供
  6.インクルーシブ教育実践の展開と特別な教育的ニーズをもつ子どもの割合の変化
  7.小括
終 章 考察および今後の課題
 第1節 研究のまとめと考察
  1.研究のまとめ
  2.考察
  3.結論
 第2節 今後の課題
  1.今後の研究課題
  2.今後の研究の展望
文献一覧
初出一覧
略語一覧
あとがき
索引
著者新井英靖 著
発行年月日2011年12月25日
頁数414頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1895-3