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デューイの〈教材〉開発論とその思想

定価: 8,250 (本体 7,500 円+税)
デューイの教材論を、彼が生涯にわたって模索し続けた知の論理から解釈し、〈教材〉開発論として再構成。今日の教育実践に応用可能な、教育的意味と観点を探る。

【著者略歴】
山上裕子(やまかみ ゆうこ)
東京都に生まれる
盲学校、小学校教諭を経て
早稲田大学大学院教育学研究科入学
2008年、同研究科博士課程単位取得満期退学
現在、郡山女子大学短期大学部講師、教育学博士
目次を表示します。
まえがき
凡例
序 章 
 第一節 本研究の目的
  (一)問題提起
  (二)デューイによる教材への注目
  (三)デューイにおける〈教材〉の問題
 第二節 本研究の方法
 第三節 先行研究とその課題
  (一)日本
  (二)アメリカ
 第四節 本論の構成とその概念
第Ⅰ部 デューイの〈教材〉概念
第一章 論理学におけるsubject-matter
 はじめに
 第一節 subject-matterの源泉
 第二節 subject-matterの位置
 第三節 subject-matterの条件
  (一)実験的操作
  (二)コミュニケーション
 第四節 subject-matterの複雑化
 おわりに
第二章 教育におけるsubject-matter
 はじめに
 第一節 〈教材〉の位置
 第二節 〈教材〉の設定
  (一)素材の源泉
  (二)素材から〈教材〉へ
 第三節 デューイの教育思想における〈教材〉の位置
  (一)問いとしての〈教材〉
  (二)〈教材〉と教育哲学
 第四節 デューイによる〈教材〉の模索
  (一)『子どもとカリキュラム』
  (二)「進歩主義教育と教育の科学」
  (三)「教材の進歩主義的組織化」
 おわりに
第Ⅱ部 デューイのいう〈教材〉の意味世界
 第三章 子どもと〈教材〉
 はじめに
 第一節 〈教材〉への興味
  (一)対象への関わり
  (二)興味の機能
  (三)興味ある〈教材〉
 第二節 〈教材〉への態度
  (一)実験的な素材への関わり
  (二)他者との関わり
 第三節 〈教材〉と知識
  (一)道具としての知識
  (二)獲得される知識
 第四節 〈教材〉にみる成長
 おわりに
第四章 教師と〈教材〉
 はじめに
 第一節 〈教材〉と教科
  (一)子どもと教科の調停機能
  (二)教科の機能
 第二節 〈教材〉と授業の方法
  (一)授業の方法
  (二)間接的教育の基底
 第三節 〈教材〉の組織
  (一)事前のプラン
  (二)〈教材〉の組織
 第四節 〈教材〉にみる教師の専門性
  (一)教師の役割
  (二)〈教材〉にみる教師の成長
 おわりに
第五章 〈教材〉の検討
 はじめに
 第一節 〈教材〉という制約
  (一)自由にみる制約
  (二)独創性の位置
 第二節 〈教材〉にみるデューイの教育関係
  (一)〈教材〉と教育関係
  (二)「ホーン・ブック」、『初級読本』、『スペリング・ブック』からの照射
 第三節 〈教材〉の独自性
  (一)「実物教授法」への批判
  (二)「フレーベル主義教授法」への批判
  (三)「モンテッソーリ法」への批判
  (四)デューイの主張―生の素材―
 第四節 〈教材〉の問題点
 おわりに
第六章 ラボラトリー・スクールの再検討―〈教材〉の視点から―
 はじめに
 第一節 再考の観点
 第二節 応用心理学の実験室としての学校
  (一)新心理学
  (二)学校に取り入れられた心理学的観点
 第三節 教育学上の実験の問題
 第四節 〈教材〉からみたワーク・レポート
 第五節 〈教材〉とオキュペーション
  (一)オキュペーション導入の意図
  (二)〈教材〉とオキュペーション
 おわりに
終 章 ―理論から開発論へ―
  (一)デューイのいう〈教材〉とは何か
  (二)先行研究の課題への解答
  (三)開発論としての〈教材〉再考
  (四)教の学校教育への可能性
参考文献一覧
あとがき

表1.探究の諸場面
表2.伝統的教育における教材とデューイのいう〈教材〉との比較
表3.典型的な過渡期の段階のプログラム(7歳児から8歳児)
資料1.タナーによるデューイ・スクールの検討すべき観点
資料2.レポート計画
資料3.1898年10月3日、14日、グループⅠ~Ⅲのワーク・レポート
著者山上裕子 著
発行年月日2010年08月31日
頁数300頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1808-3