物語の古代学のイメージ

著者
奥村英司 著
発行年月日
2004/9/30
頁数
304頁
判型
A5
ISBNコード
978-4-7599-1448-1

物語の古代学

内在する文学史

定価9,900(本体 9,000円+税)

主に『伊勢物語』『源氏物語』をとりあげ、古代の物語を現代の我々が「読む」ことの意味を問い、近代の小説類をも含む広義の物語に潜む「古代」との対話を目ざす。

【著者略歴】
奥村英司(おくむら えいじ)
1962年 東京都生まれ。
1985年 東京大学文学部卒業。
1990年 東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退
    文学修士
現在  鶴見大学短期大学部助教授。

目次を表示


文学における「古代」
「読み手による文学史」の可能性
歌物語の消長
和歌の力・和歌の徳
『伊勢物語』二十三段―和歌の力を越えて―
内なる物語史―伊勢物語を読む―
「問い」と「答え」の古代的性格―『伊勢物語』六段と『源氏物語』夕顔巻―
老女と色好み
六条御息所―悩める神―
秋好中宮―娘の内なる母―
朝顔―執着と拒絶―
柏木―「恋死」の想像力―
神無き時代の巫女―大江健三郎「もうひとり和泉式部が生れた日」をめぐって―
蛍―喪失の風景―
喪失と再生―吉本ばなな「ムーンライト・シャドウ」における古代性―