傾いた図形の同一性認知の発達的研究
定価11,550円(本体 10,500円+税)
幼児期から児童期のメンタルローテーションが特徴分析的であることを解明。子ども特有の認識の在り方を、自己と対象との関係性から捉え直している。
【著者略歴】
野田 満(のだ みつる)
1956年生まれ
江戸川大学社会学部人間心理学科教授
博士(教育学)早稲田大学
専門 空間認知発達、対象への身体的かかわり
目次を表示
序
第1章 傾いた形に対する子どもの知覚・イメージ研究と
本研究の位置づけ
第1節 子どもの傾いた形の認識に関する研究の先駆
第2節 メンタルローテーション研究における正答率
あるいはエラー率
第3節 メンタルローテーションとは異なる方略
第4節 全体と部分
第5節 図形の体制化
第6節 空間関係・空間視覚化から空間理解へ
第7節 処理モデル
第8節 身体のかかわり
第9節 本研究の問題と目的
第2章 実験系列1 旗型を用いた児童の形態知覚
第1節 実験1-1 旗型課題とWLTとの比較検討
第2節 実験1-2 全角度を使用した場合の分析
第3節 実験1-3 標準刺激を斜めにした場合の検討
第4節 実験1-4 円形と正方形輪郭との比較検討
第5節 実験1-5 縦断データによる分析
第6節 実験1-5に関する分析2
第7節 実験系列1から導かれた発達の側面
第3章 実験系列2 構成課題を用いた幼児の形態の知覚
第1節 実験2-1 構成課題による誤反応の分析
第2節 実験2-2 誤反応の分類2:改良した刺激とWLTとの
比較検討
第3節 実験2-3 誤反応の分析:両面と片面との比較検討
第4節 実験2-4 観察効果
第5節 実験2-5 刺激内の対称軸の検討
第6節 実験系列2から導かれた発達の側面
第4章 実験系列3 反応時間を用いた幼児のメンタル
ローテーション実験
第1節 実験3-1 構成課題とRT課題:ノーマル(NN)
条件での分析
第2節 実験3-2 構成課題とRT課題:ノーマル・シルエット(NS)
条件での分析
第3節 実験3-3 構成課題とRT課題:シルエット・シルエット(SS)
条件での分析
第4節 実験系列3から導かれた発達の側面
第5章 実験系列4 身体を用いた比較方略
第1節 実験4-1 手操作課題の検討
第2節 実験4-2 反応時間と手操作課題の分析
第3節 実験4-3 旗型課題で用いられた方略:質問紙の分析
第4節 実験系列4から導かれた発達の側面
第6章 総合的考察
第1節 対象へのかかわり
第2節 今後の研究課題
参考文献
あとがき