中等社会系教科としての社会問題学習の研究のイメージ

著者
土肥大次郎 著
発行年月日
2025/11/30
頁数
318頁
判型
A5
ISBNコード
978-4-7599-2545-6

中等社会系教科としての社会問題学習の研究

社会形成批判学習の開かれた検討

定価9,350(本体 8,500円+税)

公民性育成に大きく寄与できる社会問題学習に注目した書。中等社会系での授業開発を論じ、実証的に生徒や教師による意味づけまで示した授業開発に関わる新たな研究。

【著者紹介】
土肥 大次郎(どひ だいじろう)

広島大学大学院人間社会科学研究科博士課程後期修了
広島市立舟入高等学校教諭,広島大学附属福山中・高等学校教諭,長崎大学教育学部准教授などを経て,現在は同大学大学院教育学研究科准教授
博士(教育学)

著書
『「思考力・判断力・表現力」をつける社会科授業デザイン 中学校編』(共著)明治図書,2009年
『「思考力・判断力・表現力」をつける中学地理授業モデル』(共著)明治図書,2011年
『中等社会系教育』教師教育講座 第13巻(共著)協同出版,2014年
『中学公民 生徒が夢中になる! アクティブ・ラーニング&導入ネタ80』(共著)明治図書,2016年
『平成30年版 学習指導要領改訂のポイント 高等学校 地理歴史・公民』(共著)明治図書,2019年
『新版 テキストブック公民教育』(共著)第一学習社,2019年
『社会科教育のルネサンス―実践知を求めて―』(共著)教育情報出版,2020年
『中学校社会科教育・高等学校地理歴史科教育』(共著)学術図書,2020年
『中等社会系教育』新・教職課程演習 第17巻(共著)協同出版,2021年
『社会科重要用語事典』(共著)明治図書,2022年
『初等社会科教育の理論と実践―学びのレリバンスを求めて―』(共著)教育情報出版,2022年
『社会系教科の評価をめぐる理論と実践』(共著)風間書房,2023年

目次を表示

序章 研究の目的と方法

第1節 研究主題

第2節 研究の特質と意義

1.本研究における社会問題学習授業

2.本研究の特質と意義

第3節 研究方法・内容構成

 

第Ⅰ部 社会問題学習研究の体系的考察

第1章 社会問題学習研究の分析

第1節 社会問題学習研究の分析方法

第2節 1980年代までの研究の分析・潮流

第3節 1990年代以降の研究の分析・潮流

1.研究の分析方法

2.社会問題学習研究の諸類型

3.諸類型にもとづく研究の分類

4.1990年代以降の研究の潮流

 

第2章 社会問題学習授業開発研究の分析

第1節 社会問題学習授業開発研究の分析方法

第2節 社会問題学習の授業の分類

1.教材・社会問題にもとづく分類

2.学習活動・段階にもとづく分類

3.社会問題学習授業の諸類型

4.諸類型にもとづく開発研究の分類

第3節 1990年代以降の授業開発研究の潮流

1.開発された授業の全体で見る潮流

2.開発された授業の年代順で見る潮流

3.各種授業の公民的資質・能力育成の特質

4.1990年代以降の授業開発研究の分析・潮流の整理

 

第Ⅱ部 社会問題学習授業の開発研究―中等社会系教科としての授業―

第3章 中等社会系教科としての社会問題学習授業の検討

第1節 開発すべき授業の検討方法

第2節 中等社会系教科授業の教材・社会問題

第3節 中等社会系教科授業の学習活動・段階

1.学習活動・段階についての検討方法

2.中等段階の総合的な学習/探究の時間での資質・能力育成

3.中等段階の特別活動での資質・能力育成

4.中等段階の教科担任制と資質・能力育成

5.中等社会系教科授業としての学習活動・段階

第4節 広い視野からの社会形成批判学習としての授業

1.開発をめざす授業の確定

2.「広い視野からの社会形成批判学習としての授業」の特質

 

第4章 社会形成批判学習としての授業の開発1―社会的課題解決批判学習としての授業―

第1節 先行研究からの検討

第2節 社会的課題解決批判学習としての授業の目標と構成

1.社会的課題解決批判学習としての授業の目標

2.社会的課題解決批判学習としての授業の構成

第3節 社会的課題解決批判学習としての授業の開発

1.主題の設定 ―「言語政策の選定」―

2.小単元「言語政策の選定」の目標

3.小単元「言語政策の選定」の授業構成

4.小単元「言語政策の選定」の授業計画案

 

第5章 社会形成批判学習としての授業の開発2―社会的意思決定批判学習としての授業―

第1節 先行研究からの検討

第2節 社会的意思決定批判学習としての授業の目標と構成

1.社会的意思決定批判学習としての授業の目標

2.社会的意思決定批判学習としての授業の構成

3.社会的意思決定批判学習としての授業の諸類型

第3節 社会的意思決定批判学習としての授業の開発1―異なる社会的意思決定の批判的考察―

1.主題の設定―「原発推進への賛否」―

2.小単元「原発推進への賛否」の目標

3.小単元「原発推進への賛否」の授業構成

4.小単元「原発推進への賛否」の授業計画案

第4節 社会的意思決定批判学習としての授業の開発2―議論での異なる主張の批判的考察―

1.主題の設定―「少年法厳罰化への賛否」―

2.小単元「少年法厳罰化への賛否」の目標

3.小単元「少年法厳罰化への賛否」の授業構成

4.小単元「少年法厳罰化への賛否」の授業計画案

第5節 社会的意思決定批判学習としての授業の開発3―議論や合意形成での異なる主張や合意の批判的考察―

1.主題の設定―「大都市制度への賛否」―

2.小単元「大都市制度への賛否」の目標

3.小単元「大都市制度への賛否」の授業構成

4.小単元「大都市制度への賛否」の授業計画案

第6節 社会的意思決定批判学習としての授業の開発4―理由が異なる同様の社会的意思決定の批判的考察―

1.主題の設定―「市町村合併への賛否」―

2.小単元「市町村合併への賛否」の目標

3.小単元「市町村合併への賛否」の授業構成

4.小単元「市町村合併への賛否」の授業計画案

 

第6章 社会形成批判学習としての授業の開発3―問題構築活動批判学習としての授業―

第1節 先行研究からの検討

第2節 問題構築活動批判学習としての授業の目標と構成

1.問題構築活動批判学習としての授業の目標

2.問題構築活動批判学習としての授業の構成

第3節 問題構築活動批判学習としての授業の開発

1.主題の設定―「水俣病の認知」―

2.小単元「水俣病の認知」の目標

3.小単元「水俣病の認知」の授業構成

4.小単元「水俣病の認知」の授業計画案

 

第7章 社会形成批判学習としての授業の評価―「市町村合併への賛否」の実践と評価―

第1節 評価の方法

1.評価に関する概要

2.評価規準

3.設問

4.評価基準

第2節 評価の結果

 

第Ⅲ部 社会問題学習授業の実証的研究―開発した授業の批判的考察―

第8章 社会形成批判学習としての授業への生徒の関心と教師の実践意識―「原発推進への賛否」への意味づけの調査―

第1節 問題意識と目的

第2節 生徒の関心についての研究方法

1.研究の特質

2.調査校

3.データの収集と分析の方法

第3節 生徒の関心についての調査結果

1.質問紙調査の結果

2.インタビュー調査の結果

第4節 生徒の関心についての考察

第5節 教師の実践意識についての研究方法

1.研究の特質

2.データの収集と分析の方法

第6節 教師の実践意識についての調査結果

第7節 教師の実践意識についての考察

第8節 生徒の関心と教師の実践意識にもとづく総合的考察

 

終章 研究の成果と課題

 

参考文献

あとがき