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再認メカニズムと記憶の永続性

定価:本体 18,000 円+税

“記憶は永続する” 本書は、単語をわずか2秒間見て憶えた記憶が、数カ月後であっても消えずに残っていることを、論理的・実験的に初めて明らかにしている。

【著者略歴】
寺澤孝文(てらさわ たかふみ)
1964年 長野県高森町に生まれる
1986年 信州大学教育学部卒業
1988年 鳴門教育大学大学院修士課程修了
1992年 日本学術振興会特別研究員
1994年 筑波大学大学院博士課程心理学研究科修了
現在 筑波大学心理学系助手
博士(心理学)(筑波大学)
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
はじめに
第1部 理論的検討1
 第1章 研究対象と目的
  1.1 理論の整合性
  1.2 多くの現象に共通する処理
  1.3 記憶課題と記憶現象
  1.4 記憶課題の遂行メカニズムを全体的に捉える視点の必要性
   1.4.1 記憶区分を目的とした研究
   1.4.2 記憶区分研究によるメカニズムの理論化の限界
  1.5 再認のメカニズムの解明
 第2章 研究の基本的枠組み:システムアプローチ
  2.1 処理に関するシステムアプローチ
  2.2 システム的な観点による再認理論の概観
   2.2.1 強度理論
   2.2.2 ネットワークシステム理論
   2.2.3 多痕跡システム理論
  2.3 問題点の検討
   2.3.1 強度理論の問題
   2.3.2 ネットワークシステム理論の問題
   2.3.3 多痕跡システム理論の問題
  2.4 独自の作業仮説の提案
   2.4.1 再認システムの要素に関する仮定:螺旋型記憶表象理論
   2.4.2 再認システムの情報の流れに関する仮定:記憶の生成理論
  2.5 本研究の枠組みの整理と基本的図式
 第3章 再認システムにおける相互作用に関する理論的検討
  3.1 外的情報と痕跡情報の相互作用
   3.1.1 活性化
   3.1.2 検討する再認システムの簡略化
  3.2 痕跡情報間の相互作用の可能性
   3.2.1 再認の弁別的機能
   3.2.2 弁別再認成績に見られる干渉効果
   3.2.3 本研究の枠組みによる弁別再認成績に見られる干渉効果の
        解釈
   3.2.4 単語の出現頻度と再認成績との関係
   3.2.5 出現頻度効果に対する解釈
  3.3 研究の2つの観点
第2部 実験的検討1
 第4章 出現頻度効果と干渉効果の生起メカニズムの同一性の検討
  4.1 弁別再認成績にみられる干渉効果の非線形性(実験1)
  4.2 出現頻度と先行学習に予測される交互作用の検討1(実験2)
  4.3 虚再認率にみられる干渉効果の非線形性(実験3)
  4.4 出現頻度と先行学習に予測される交互作用の検討2(実験4)
  4.5 第4章のまとめ
第3部 理論的検討2
 第5章 再認システムに仮定される相互抑制的メカニズムの理論化
  5.1 先行学習の増加に伴う虚再認反応の増加
  5.2 再認の活性化相互抑制理論
  5.3 再認反応の同一性
  5.4 ヒット反応における相互抑制作用
  5.5 活性化相互抑制理論による出現頻度効果の解釈
第4部 実験的検討2
 第6章 再認記憶に与える先行経験の影響の永続性の検討
  6.1 先行経験の影響の永続性の予測と考慮する条件
   6.1.1 実験の一般的手続き
   6.1.2 永続的な効果を検出するために考慮する条件
  6.2 間接再認テストの虚再認率に見られる先行経験の影響の長期
     永続性(実験5)
  6.3 直接再認テストのヒット率に見られる先行経験の影響の長期永
     続性:エピソード記憶の長期永続性(実験6)
  6.4 再認実験の経験がその後の再認判断に与える影響:ヒット率の
     上昇(実験7)
  6.5 第6章のまとめ
 第7章 類似した再認実験の経験が再認判断におよぼす影響
  7.1 4カ月前になされた再認実験に起因する再認成績の上昇(実験5のデータの分析)
  7.2 項目特異的な虚再認率の上昇と,グローバルな再認判断の上昇
     (実験5の総合的考察)
  7.3 第7章のまとめ
 第8章 総合的検討1
  8.1 先行経験の明確な影響(実験8)
  8.2 先行学習数と出現頻度の交互作用の分析
  8.3 18週間前の類似した再認実験が再認成績に与える影響(実験9)
  8.4 材料差を考慮して得られる先行経験の影響
  8.5 第8章のまとめ
 第9章 総合的検討2
  9.1 先行経験の明確な影響(実験10)
  9.2 先行学習数と出現頻度の交互作用の分析
  9.3 20週間前の類似した再認実験が再認成績に与える影響(実験11)
  9.4 材料差を考慮して得られる先行経験の影響
  9.5 第9章のまとめ
第5部 全体的考察
 第10章 出現頻度効果の解釈の妥当性の検討
  10.1 出現頻度効果と干渉効果の生起メカニズムの同一性
  10.2 先行経験の影響の永続性
 第11章 先行経験の永続的効果
  11.1 抑制的効果
  11.2 促進的効果
 第12章 本論文で提案された理論の検討
  12.1 螺旋型記憶表象理論の検討
  12.2 記憶の情報生成的機能
  12.3 活性化相互抑制理論の検討
 第13章 記憶研究の知見の見直し
  13.1 再認課題の成績にみられる潜在記憶
  13.2 間接再認テストと直接再認テストの区別
  13.3 記憶区分に対する示唆
  13.4 環境的文脈依存記憶
  13.5 処理の類似性に関して
  13.6 今後再認実験に課せられる制約
  13.7 エピソード記憶の永続性の検討
  13.8 干渉効果の意味
 第14章 応用的な示唆
  14.1 教育心理学的な示唆
  14.2 ヒューマンエラー研究への示唆
  14.3 目撃者証言の研究に対する示唆
 第15章 今後の課題
  15.1 再認成績に現れる永続的効果の解明
  15.2 理論的な課題…
   15.2.1 螺旋型記憶表象理論に関して
   15.2.2 活性化相互抑制理論に関して
   15.2.3 YES-NO反応を実行するメカニズム
   15.2.4 知覚研究に対する示唆
   15.2.5 莫大な情報を保持する脳内メカニズムの理論化
論文要旨
用語説明
引用文献
おわりに
著者寺澤孝文 著
発行年月日1997年03月15日
頁数346頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1029-2