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スピーチの言語心理学モデル

音声の生産と意味処理の関係の実証的検討

定価: 11,000 (本体 10,000 円+税)
幼児・児童の「…ネ」、成人の言いよどみ現象などから実証的に生成言語学・旧ソビエト心理学のスピーチ・モデルを検討し、意味部門と音声部門の統合をめざした。

【著者紹介】
田中 敏(たなか さとし)
学術博士
専攻 一般心理学、言語心理学
所属 上越教育大学・教育方法講座
目次を表示します。
はじめに
第1章 序論
 第1節 問題の所在
 第2節 用語の定義
 第3節 スピーチの生産過程に関する先行研究の概観
 第4節 問題の定式化
第2章 音声を伴うスピーチに発生する停滞現象の研究
 第1節 実験Ⅰ:以下の実験で絵画記述課題を用いる際の問題性の検討
 第2節 実験Ⅲ:スピーチの停滞現象の構文上の分布と発生過程の分析
 第3節 実験Ⅲ:スピーチの停滞現象に関する内省報告の分析
 第4節 第2章のまとめ:本論文の研究仮説の設定
第3章 子どものスピーチに特有の停滞現象の研究
 第1節 子どものスピーチの停滞現象を研究する理由
 第2節 実験Ⅳ:添音と強調の発達的・地域的分布の実態 
 第3節 実験Ⅴ:添音と強調の交代理由と発生理由の検討 
 第4節 実験Ⅵ:添音の発生と意味処理過程の困難度との関係 
 第5節 実験Ⅶ:添音の発生と意味処理過程のステップとの関係
 第6節 第3章のまとめ 
第4章 音声を伴うスピーチと音声を伴わないスピーチが意味処理に及ぼす
    効果の比較
 第1節 本論文の研究仮説に基づく実験上の予測
 第2節 読みによる文章の理解過程を取り上げる理由
 第3節 音読と黙読の比較研究の概観
 第4節 実験Ⅷ:幼児の単語の学習に及ぼす音声を伴うスピーチと
     音声を伴わないスピーチの効果 
 第5節 実験Ⅸ:幼児の物語の理解に及ぼす音声を伴うスピーチと
     音声を伴わないスピーチの効果 
 第6節 第4章のまとめ 
第5章 音声を伴うスピーチと音声を伴わないスピーチが困難な意味の処理
    過程に及ぼす効果の比較
 第1節 成人において音声を伴うスピーチの意味処理上の有用さを見出す
     可能性 
 第2節 実験Ⅹ:意味の処理の困難度を上げたときの音読と黙読の比較
 第3節 実験ⅩⅠ:文字列の有意味性を取り除いた文章材料に対して
          読み聞かせをあたえたときの音読と黙読の比較 
 第4節 実験ⅩⅡ:文字列の有意味性を取り除いた文章材料に対して
          読み聞かせをあたえないときの音読と黙読の比較 
 第5節 第5章のまとめ:本論文の研究仮説の採択と証拠の示唆
第6章 結論
 第1節 本論文が為したこと 
 第2節 スピーチの生産過程に関する従来のモデルの修正
 第3節 言語心理学の今後の課題
おわりに
要約
引用文献
付記
著者田中敏 著
発行年月日1995年12月28日
頁数190頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0951-7