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高等学校から職業社会への移行プログラムに関する研究

カナダ・アルバータ州の高校教育改革

定価:本体 8,000 円+税

生徒にとって意味ある高校教育とは何か? 本書は、カナダの事例から、普通教育と職業教育の二重性の実現をめざす教育政策と内容を明らかにし、可能性を検討した。

【著者紹介】
岡部 敦(おかべ あつし)

1967年北海道帯広市生まれ、札幌大谷大学社会学部地域社会学科准教授。北海道大学教育学研究科博士後期課程修了・博士(教育学)。北海道の公立高校及びカナダ・アルバータ州の公立高校教諭として勤務したのち、2012年より現職。専門は、教育行政学、教育制度論、キャリア教育。

主な共著に、『21世紀にはばたくカナダの教育』(東信堂、2001、カナダ首相出版賞受賞)、『教育行政学―子ども・若者の未来を拓く―』(八千代出版、2014年)、共訳に、スタル他著『学校と職場をつなぐキャリア教育改革―アメリカにおけるSchool-to-Work運動の挑戦―』(学事出版、2011年)。
目次を表示します。
序章 本研究の課題と方法
 第1節 問題の認識
 第2節 日本の高校教育をめぐる議論について
  (1)高校教育における総合制の検討
  (2)高校教育における職業教育のあり方に関する議論
  (3)キャリア教育に関する議論
 第3節 学校から職業社会への移行(STW)プログラムに関わる研究
  (1)日本国内におけるSTW改革の研究
  (2)ニューボケーショナリズム(New Vocationalism)の検討
  (3)STWプログラムの推移
 第4節 本書の構成と研究の方法
  (1)本書の目的と構成
  (2)研究の方法
 註
第1章 アルバータ州における職業教育発達の歴史的経緯
 第1節 アルバータ州における職業教育発達の歴史的経緯
  (1)職業教育の草創期(第一段階)
  (2)コンポジット高校の成立(第二段階)
  (3)基礎への回帰(back to basics)(第三段階)
 第2節 中等教育プログラムの見直しとCALMの成立
  (1)中等教育レビュー(Review of Secondary Programs)
  (2)キャリア形成支援プログラムCALMの成立
 第3節 80年代職業教育の見直しと新たな科目の開発
  (1)実業教育レビュー(Practical Arts Review)
  (2)新たな職業技術系科目の提示:
     Career and Technology Studies(CTS)
  (3)オフキャンパス教育の開発
 第4節 まとめ
 註
第2章 アルバータ州におけるSTWプログラム成立の背景
 第1節 企業から教育への要求
     ―Employability Skills Profile(ESP)の成立過程―
  (1)ビジネスと教育のパートナーシップ会議
  (2)労働市場で求められるスキルの提示:
     Employability Skills Profileの成立
 第2節 アルバータ州における教育へのビジネス参加に関わる動向
  (1)労働市場におけるスキル不足(Skills Shortage)について
  (2)教育へのビジネス参加とテクノロジーの統合に関する推進委員会
  (3)州教育省におけるビジネス参加の取り組み
  (4)州政府による省庁横断的な取り組み
 第3節 STW推進のための動き
  (1)学校からキャリアへの移行対策
     (School Career Transitions Initiative)
  (2)総合キャリア開発システム
     (Complehensive Career Development System)
 第4節 STW成立の経緯のまとめ
 註
第3章 2010年現在のアルバータ州における高校カリキュラムと教育制度
 第1節 アルバータ州における教育システム
  (1)高校教育カリキュラム
  (2)高校卒業および修了要件
  (3)高校から中等後教育および職業社会への移行システム
 第2節 アルバータ州の教育行政システム
  (1)州政府における教育行政機関
  (2)地域における教育行政組織
 第3節 アルバータ州における高校教育カリキュラムおよび教育制度のまとめ
 註
第4章 Career and Life Management(CALM)における生徒のキャリア形成支援
 第1節 CALMのカリキュラム構成
  (1)CALMの目的
  (2)具体的な授業の構成
  (3)CALMの指導方法と教師の役割
 第2節 CALMの実践事例について:メディスンハット高校
  (1)ポートフォリオの作成について:メディスンハット高校
  (2)ジョブシャドウ・レポートから:メディスンハット高校
 第3節 キャリア形成におけるCALMの評価:
     ジャスパープレイス高校でのアンケート調査結果
 第4節 まとめ
 註
第5章 新たな職業教育プログラム
    ―Career and Technology Studies(CTS)―
 第1節 CTSのカリキュラム構成
  (1)CTSの概念構成
  (2)ストランド(strand)とモジュール(module)
  (3)レベル構成
  (4)CTSにおける二つのコンピテンシー
  (5)他教科とのつながり(Linkages)
  (6)ポートフォリオ評価とプレゼンテーション評価
 第2節 CTSのカリキュラム展開事例
  (1)学校の裁量に応じたモジュールの編成
  (2)大学への接続カリキュラムとしてのCTSプログラム
 第3節 CTSの評価と考察
  (1)生徒の進路志望(パスウェイ)とCTS履修
  (2)CTSの評価
 第4節 CTSのまとめ
 註
第6章 オフキャンパス教育
 第1節 オフキャンパス教育のカリキュラム編成
  (1)オフキャンパス教育の目的
  (2)オフキャンパス教育の内容構成
  (3)教室での学習とオフキャンパス教育との統合学習と評価
 第2節 オフキャンパス教育の展開事例
  (1)WEの展開事例(メディスンハット高校)
  (2)RAPにおけるアカデミック科目とオフキャンパス教育の関わりを示す事例
  (3)WEとRAPの進路選択への影響:ジャスパープレイス高校
     第12学年生徒へのアンケート調査結果
 第3節 オフキャンパス教育のまとめ
 註
終章 本研究の概要と意義
 第1節 本研究の概要
 第2節 本研究の意義
  (1)高校教育の目的の二重性について
  (2)総合的なスキルと専門的なスキルを育成する職業教育について
  (3)エンプロイヤビリティーと教育の関係について
  (4)STWプログラムの持続可能性について
 第3節 日本の高校教育への示唆
 第4節 本研究における課題と今後の展望
 註

引用・参考文献
あとがき
索引
著者岡部敦 著
発行年月日2020年04月10日
頁数276頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2292-9