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近代日本郷土教育実践史研究

農村小学校教員による地域社会づくり構想の展開

定価:本体 9,500 円+税

日本で初めて郷土教育が全国的な運動として展開した昭和戦前期に焦点をあて、学校教育と社会教育を結びつけた郷土教育の理念と実践過程を解明する。

【著者略歴】
板橋孝幸(いたばし たかゆき)

1975年 埼玉県生まれ
東北大学大学院教育学研究科博士課程修了
奈良教育大学教授 博士(教育学)
目次を表示します。
序章 研究の目的と先行研究の整理
 第一節 本研究の目的
 第二節 先行研究の整理
  第一項 昭和戦前期郷土教育に関する研究
  第二項 学校教育と社会教育の接続に関する研究
  第三項 農村小学校と地方教育機関に関する研究
 第三節 各章の概要
第一部 農村小学校の郷土教育によるカリキュラム改造運動
第一章 郷土教育運動の潮流と郷土教育連盟の動向
 第一節 昭和戦前期に至る郷土教育運動の展開と郷土研究施設費の交付
 第二節 先行研究における郷土教育論の分類
 第三節 郷土教育連盟の郷土教育運動
  第一項 郷土教育連盟の性格と雑誌『郷土』『郷土科学』『郷土教育』
  第二項 郷土教育連盟の郷土教育論
 第四節 小括
第二章 郷土教育連盟のカリキュラム改造による農村小学校への影響とその類型
 第一節 郷土教育連盟における郷土教育論の変化
 第二節 郷土教育連盟の方針転換に対する農村小学校の三つの反応
 第三節 農村小学校と郷土教育連盟の郷土教育論
  第一項 鳥取県上灘小学校と郷土教育連盟の関係
  第二項 滋賀県島小学校と郷土教育連盟の関係
  第三項 香川県陶小学校と郷土教育連盟の関係
 第四節 小括
第三章 連盟の方針とともに歩んだ鳥取県上灘小学校
 第一節 峰地光重と上灘小学校
  第一項 大正新教育の系譜を引く郷土教育の実践校を分析する意義
  第二項 峰地光重における実践の時期区分
 第二節 峰地光重の郷土教育と生産教育
 第三節 『生活学校』誌上の「生産と教育」論争
  第一項 「生産と教育」論争の概要
  第二項 峰地光重の目指した郷土教育
 第四節 峰地光重と農村小学校教員における社会認識の相違
 第五節 小括
第四章 連盟の方針転換を機に独自の道を歩んだ滋賀県島小学校
 第一節 滋賀県島小学校と同校実践の概要
 第二節 「科学的」郷土調査から自力更生的実践への変化過程
  第一項 島小学校独自の内発的要因と社会変化における外発的要因
  第二項 郷土教育連盟の機関誌上にみる島小学校と連盟の関係
  第三項 滋賀県教育会の機関誌上にみる島小学校と教育会の関係
 第三節 自力更生的実践への転換による学習活動の発展
  第一項 学校内における目標の変化
  第二項 実践内容の変化
  第三項 学習活動の場の拡大
  第四項 教員の活動範囲の変化
 第四節 小括
第五章 方針転換を機に連盟とともに歩み始めた香川県陶小学校
 第一節 香川県陶小学校と同校実践の概要
 第二節 郷土科特設の前段階における取り組み
  第一項 郷土調査の実施
  第二項 各科郷土化から郷土科特設への展開
 第三節 郷土科カリキュラムの概要と内容編成
  第一項 カリキュラムの概要
  第二項 郷土生活体験を踏まえた自然認識から社会認識への転換構成
  第三項 社会連帯思想によって貫かれた学習内容
 第四節 学習活動の場の拡大
 第五節 小括
第六章 カリキュラム改造構想にみる島小学校と陶小学校の比較
 第一節 島小学校と陶小学校による実践の対比
 第二節 島小学校と陶小学校における実践の目的と方法
  第一項 目的の比較
  第二項 方法の比較
 第三節 島小学校と陶小学校における実践内容
  第一項 内容構成の比較
  第二項 低中学年における事例の比較
  第三項 高学年高等科における事例の比較
 第四節 小括
第二部 カリキュラム改造運動から村内教育体制構築運動への転換
第七章 昭和戦前期郷土教育における文部省の動向と小学校の実践
 第一節 文部省内における郷土教育の方針と公民科の位置付け
  第一項 郷土教育方針の展開と変容
  第二項 郷土教育と公民科の位置付け
 第二節 学校教育と社会教育を結びつけた郷土教育論
  第一項 普通学務局と実業学務局の見解
  第二項 社会教育局の見解
 第三節 地域における学校教育と社会教育の連関
 第四節 小括
第八章 秋田県西目小学校のカリキュラム改造と村内教育体制構築運動
 第一節 秋田県由利郡西目村における郷土教育の概要
 第二節 各教育段階における郷土教育の位置付け
  第一項 小学校における郷土教育
  第二項 農業補習学校・青年訓練所における郷土教育
  第三項 成人層における郷土教育
 第三節 教員住宅建設による社会教育の向上と村内教育体制の確立
  第一項 教員住宅建設の契機
  第二項 教員住宅設置による社会教育の進展
  第三項 村内教育体制確立の意義
 第四節 小括
第九章 秋田県における郷土教育運動の展開と農村小学校実践の位置付け
 第一節 秋田県学務課・県教育会・師範学校における郷土教育の概要
 第二節 県教育会における幹部の変遷と知事諮問への対応
  第一項 県教育会における会長人事の転換
  第二項 知事の諮問に対する県教育会の答申
 第三節 県学務課の対応と県教育会の取り組み
  第一項 県学務課による「郷土教育実施方案」の作成
  第二項 県教育会主催事業による郷土教育運動の推進
 第四節 県教育会機関誌にみる郷土教育の変容
  第一項 答申内容の具体化を目指した時期における郷土教育関連論考の特徴
  第二項 農村小学校を重視した時期における郷土教育関連論考の特徴
 第五節 西目小学校における村内教育体制構築の構想
  第一項 西目村の教育綜合視察
  第二項 村内教育体制構築を目指した西目小学校の郷土教育
 第六節 農村小学校を重視した施策への転換要因
  第一項 転換の外在的要因
  第二項 転換の内在的要因
 第七節 小括
第一〇章 宮城県名取郡中田村における村内教育体制構築への転換過程とその背景
 第一節 中田小学校における郷土教育の時期区分と体制構築
  第一項 中田小学校実践の時期区分
  第二項 校内郷土教育体制構築期における中田小学校の取り組み
 第二節 郷土教育実践の転換要因
  第一項 学校教育と社会教育の連携期への外在的転換要因
  第二項 『体験』の再刊と中田中等学園設立による内在的転換要因
  第三項 実践の転換による教員の活動範囲の変化
 第三節 中田小学校における郷土教育実践の背景
  第一項 郷土教育実践を支えた中田村の地域状況
  第二項 県内屈指の郷土教育実践を可能にした中田小学校教員の質
 第四節 小括
第一一章 埼玉県北埼玉郡不動岡村の旧制中学校と小学校における郷土教育実践の連携
 第一節 旧制中学校における郷土教育的取り組み
  第一項 不動岡中学校の概要
  第二項 中学校令施行規則改正に対する不動岡中学校の対応
 第二節 第一種課程における郷土教育的取り組み
 第三節 旧制中学校と小学校の連携
  第一項 不動岡中学校と周辺小学校との連携
  第二項 不動岡小学校の郷土教育
 第四節 小括
第一二章 戦時期農村における郷土教育実践の変質
 第一節 自力更生から非常時局への変化要因
  第一項 実践が変化した社会的要因
  第二項 実践が変化した学校内における要因
 第二節 非常時局型郷土教育への転換と自力更生型郷土教育の継承
  第一項 教育目標と教科内容における転換と継承
  第二項 課外活動と社会教育における転換と継承
 第三節 非常時局型郷土教育の実践における二面性
  第一項 実践における二面性の要因
  第二項 目標と実践内容から見た非常時局型郷土教育
 第四節 小括
終章 まとめと課題
 第一節 本研究のまとめ
 第二節 今後の課題

主要参考文献
あとがき
事項索引
人名索引
著者板橋孝幸 著
発行年月日2020年02月25日
頁数402頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2315-5