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質の経験としてのデューイ芸術的経験論と教育

定価:本体 5,500 円+税

デューイ芸術論の核心となる自然と精神の融合による「質の表現」の理論的解明を通して、芸術的経験によって質を認識する芸術教育哲学としての生成の原理を提案。

【著者略歴】
西園芳信(にしぞの よしのぶ)
博士(学校教育学)
1948年生まれ
現職 鳴門教育大学 理事・副学長
経歴 1973年武蔵野音楽大学大学院音楽研究科修士課程修了。1976年島根大学教育学部助手、同大学講師。1981年東京学芸大学教育学部講師、同大学助教授を経て、1995年鳴門教育大学学校教育学部教授(2010年より現職)。
専門 音楽教育学 教育実践学
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
まえがき
序章 本研究の目的と各章の概要
第一章 自然と精神の統一としての芸術的経験
 一 研究の目的と方法
 (一)研究の目的
 (二)研究の方法
 二 一次的経験と二次的経験 
 (一)人間は自然の一部
 (二)一次的経験の特性
 (三)二次的経験の特性
 三 二次的経験としての芸術的経験
 (一)芸術と日常経験との連続性
 (二)「正常な経験」(normal experience)としての経験の特性
 (三)芸術家と科学者の経験の局面に対する関心の違い
 四 自我と世界との相互浸透としての芸術的経験
 (一)芸術は自然の「感覚的質」を理想化
 (二)芸術的経験は内部の欲求と外部の素材との協力
 (三)芸術は物質と精神の統一の実現
 五 結論と考察
 (一)結論
 (二)考察
第二章 芸術的経験と感情
 はじめに
 一 感性、感情の発生
 二 価値的経験と感情 
 (一)価値的経験の特質 
 (二)知的経験と芸術的経験の違い
 三 芸術的経験と感情
 (一)表現の過程
 (二)表現活動と感情
 まとめ
第三章 芸術的経験論における表現内容としての「質」(quality)
 一 研究の目的と方法
 二 自然における性質
 (一)感覚によってしか捉えられない自然の性質
 (二)感覚的質は、生活体と外的事物との相互作用の「質」
 三 芸術の表現内容としての「質」
 (一)芸術は媒介が「質」を伝える
 (二)芸術によって表現される内容は「質」
 (三)芸術表現に共通に見られる質(時間と空間)
 四 芸術作品に表現される「質」の事例
 五 結論
第四章 芸術的経験論における表現内容としての「感覚的質」(sense quality)
 一 研究の目的と方法
 (一)研究の背景
 (二)研究の目的と方法
 二 J・デューイの「感覚的質」と茂木健一郎の「質感」の考え方の比較
 (一)学問分野
 (二)自然の性質の分類における「感覚的質」又は「質感」の位置付けについての見解
 (三)用語の定義
 (四)歴史の中での「第二性質」の扱いについての見解
 (五)「第二性質」の内容
 (六)認識方法
 三 まとめと考察
第五章 芸術的経験論における芸術の形式と実体(内容)の生成
 一 研究の目的と方法
 二 芸術表現における形式の概念と意味
 (一)芸術的経験における「形式」の概念
 (二)形状と優美との関係について
 (三)物質の形状について  
 (四)事物は要素の排列によって形式が形造られる
 三 芸術的経験における形式の生成
 (一)形式の生成は、有機体と環境との相互作用による
 (二)形式の生成には相互作用においてリズムが必要
 四 芸術表現における実体(内容)の生成
 (一)媒介について
 (二)実体としての質的全一体
 (三)実体としての時間と空間
 (四)芸術共通の実体における強調点の違い
 五 まとめ
第六章 芸術的経験論における想像力(imagination)の働き
 一 研究の目的と方法 
 二 芸術理論(哲学)に対する批判
  A 自己表現説
  B ①芸術虚構説
    ②芸術遊戯説
  C 芸術再現説
  D 芸術模倣説
 三 芸術的経験論における想像力の働き
 四 芸術教育における想像力育成の原理
 (一)表現活動での想像力育成方法
 (二)鑑賞活動での想像力育成方法
 五 結論
第七章 芸術的経験論における「批評」(criticism)の概念
 一 研究の目的と方法
 二 デューイの「批評」の概念と「批評」に該当しない「批評」
 (一)デューイの「批評」の概念
 (二)「批評」に該当しない「批評」
 三 批評における規準と批評者の批評方法及び批評と鑑賞の違い、批評の機能
 (一)批評における規準
 (二)批評者の批評の方法
 (三)批評と鑑賞との違い
 (四)批評の機能
 四 批評の誤謬
 (一)帰一的誤謬
 (二)範疇の誤謬
 五 まとめ
第八章 芸術的経験論における芸術の分類の考え方
 一 研究の目的と方法
 二 従来の芸術の分類(芸術の類型)
 (一)類型学的立場による分類
 (二)感覚領域による分類
 三 デューイの芸術分類の考え方と従来の芸術分類への批判
 (一)デューイの芸術分類の考え方
 (二)従来の芸術分類に対する批判
 四 デューイの芸術分類
 (一)芸術分類の考え方
 (二)分類の方法
 (三)芸術の分類の具体
  1建築(architecture)
  2彫刻(sculpture)
  3絵画(painting)
  4音楽(music)
  5文学(literature)
 五 まとめ
第九章 芸術的経験論における異民族芸術を経験することの意味
 一 研究の目的と方法
 二 芸術的経験の特質と文明生活における芸術の意味
 (一)芸術的経験の特質
 (二)文明生活における芸術の意味
 三 異なる民族の芸術を経験することの意味とその方法
 (一)異なる民族の芸術を理解したり鑑賞したりすることができるか
 (二)異なる民族の芸術を経験することの意味とその方法
 四 異なる民族の芸術をわれわれの経験に連続させる方法
 (一)異なる民族の芸術が他民族に真に伝達しうるか
 (二)異なる民族の芸術をわれわれの経験に連続させる方法
 五 まとめ
第十章 芸術的経験論における「美」の捉え方の特徴
 はじめに
 一 経験としての状況と美
 (一)反射弧理論と美
 (二)経験におけるリズム
 (三)状況に具わる質
 二 「一つの経験」と美
 (一)「正常な経験」の特質
 (二)知的経験と芸術的経験の違い
 三 芸術的経験と美
 (一)表現の過程
 (二)芸術表現としての形式と実体
 まとめ
終章 デューイ芸術的経験論から導出する芸術教育論―生成の原理による芸術教育哲学―
 一 デューイ芸術的経験論の要点
 (一)哲学の立場
 (二)「自然」の捉え方
 (三)芸術的経験
 (四)「一つの経験」(価値的経験)の特質
 (五)知的経験と芸術的経験との相違
 (六)表現の過程
 (七)芸術表現としての形式と実体
 (八)芸術的経験における表現内容
 二 デューイ芸術的経験論から導出する芸術教育論―生成の原理による芸術教育哲学
 (一)芸術の定義
 (二)生成の原理
 (三)生成の原理から導出される芸術教育の指導内容
 (四)生成の原理による音楽科の学習方法
 三 ポストモダンの現代における芸術教育
 (一)自然の経験としての量と質の次元
 (二)近代の科学主義の認識観
 (三)科学重視の認識観・教育観の結果
 (四)芸術教育による質の経験
あとがき
著者西園芳信 著
発行年月日2015年01月31日
頁数218頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2060-4

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