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幼児が示す規範に関する検討

示し方と捉え方の変容に着目して

定価: 7,700 (本体 7,000 円+税)

幼児にとって、保育における「規範」はどのようなものか。長期的な観察調査と面接調査から、個人の変容と集団の規範共有メカニズムについて精緻に描き出す。

【著者略歴】
辻谷 真知子(つじたに まちこ)
2013年 東京大学教育学部(教育心理学コース)卒業
2015年 東京大学大学院教育学研究科(教育心理学コース)修士課程修了
2018年 東京大学大学院教育学研究科(教職開発コース)博士課程修了,
    博士(教育学)
現在 白梅学園大学大学院子ども学研究科・日本学術振興会特別研究員(PD)
目次を表示します。
第Ⅰ部 本研究の問題と目的
 第1章 保育場面における幼児の規範に関する検討への視座
  第1節 集団における社会規範と幼児の示す規範に着目する意義
  第2節 我が国における保育という場の持つ特性と保育者が示す規範
  第3節 幼児が遊び場面において示す規範
  第4節 幼児期の発達段階から見た規範
  第5節 規範を示す幼児の言動が幼児間の関係性に与えうる影響
  第6節 先行研究における課題と本研究の分析視点
  第7節 各研究の内容
  第8節 本研究の構成
 第2章 方法
  第1節 観察調査の研究協力者
  第2節 観察・記録の理論的視座および方法
  第3節 面接調査の研究協力者
  第4節 面接調査の方法
  第5節 本研究で用いる方法の全体像
 第3章 幼児の「規範を示す言動」の定義に関する検討
  第1節 先行研究における課題および本章の目的
  第2節 方法
  第3節 結果
  第4節 本研究における「規範を示す言動」の定義

第Ⅱ部 幼児個人による規範の示し方と捉え方の検討
 第4章 4歳児間のやりとりに表れる規範の捉え方
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題
 第5章 3~5歳児における規範の捉え方の変容
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題
 第6章 規範の示し方および捉え方の個人間相違と特徴
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題

第Ⅲ部 幼児の集団における規範と関係性の検討
 第7章 保育者や他児を基準とした規範の判断
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題
 第8章 幼児による規範の方略的な使用と示し方についての検討
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題
 第9章 集団内の関係性と規範との関連の検討
  第1節 方法
  第2節 結果と考察
  第3節 本章の考察と課題

第Ⅳ部 総合考察
 第10章 本研究の総合考察
  第1節 各研究の知見のまとめ
  第2節 本研究の総括
  第3節 本研究の理論的意義と限界
  第4節 本研究の方法論的意義と限界
  第5節 実践への示唆と今後の展望

引用文献
初出一覧
謝辞
著者辻谷真知子 著
発行年月日2021年03月15日
頁数262頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2375-9