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湛甘泉の学説

定価: 7,700 (本体 7,000 円+税)
湛甘泉の経歴・人物・学的伝承の説明を基底に彼の学説を簡潔に論述、その思想を甘泉学として位置づけ、王陽明研究を主流とする従来の陽明学に一石を投ずる著。

【著者略歴】
志賀一朗(しが いちろう)
1915年 茨城県北茨城市に生まれる
東京文理科大学文学部漢文学科卒・同研究科修
都立高校長、昭和学院短期大学教授を経て、
現在、国士舘大学教授、青山学院女子短期大学講師、財団法人斯文会聖堂朗詠会長
文学博士(筑波大)
目次を表示します。
まえがき
本書の概要
本書の特色
第一章 湛甘泉の経歴と人物
 一 湛甘泉の経歴  
 二 湛甘泉の後裔と人物
  1 湛甘泉の後裔
  2 湛甘泉の人物
第二章 湛甘泉の学的伝承
 一 聖賢の学
 二 宋・明における伝承者
  1 周濂渓
   ア 愛蓮
   イ 孔・顔の楽
   ウ 大極図
   エ 大極図説
   オ 潮州に濂渓先生の祠を改創するの記
2 程明道
   ア 読書の態度
   イ 「格物」の解釈
   ウ 朱子
   エ 「仁」の解釈
   オ 定性書
   カ 「天理」の解釈
  3 程伊川
   ア 陸象山
  4 張横渠
   ア 西銘
   イ 東銘
  5 邵康節
  6 呉康斎
  7 陳白沙
第三章 湛甘泉の学説
 一 処に随い天理を体認する
  (一)天理を体認する
   1 天理
    ア 「天理」の意義
    イ 「天理」と人間
    ウ 「天理」の内容
    エ 「天理」の見息
   2 体認
   3 「天理を体認する」方法
   4 「天理を体認した」状態
  (二)処に随い天理を体認する
   1 「処に随い」の意義
   2 「処に随い天理を体認する」と格物
   3 「処に随い天理を体認する」の内容
   4 「処に随い天理を体認する」と陳白沙
   5 湛甘泉の学説に対する決意
   結び
 二 敬
  (一)敬の字義
  (二)湛甘泉の「敬」の解釈
  (三)敬の内容
  (四)敬の存在
  (五)敬の作用
  (六)敬の工夫
  (七)敬と「忘れる勿れ助ける勿れ」と「天理」
   結び
 三 忘れる勿れ助ける勿れ
  (一)『甘泉文集』に見える「忘れる勿れ助ける勿れ」
  (二)「忘れる勿れ助ける勿れ」の語源
  (三)「忘れる勿れ助ける勿れ」の解釈
   1 「自然」と「忘れる勿れ助ける勿れ」
    ア 「自然」の意義
    イ 「自然」と「忘れる勿れ助ける勿れ」
    ウ 本体は「自然」
   2 「中正」と「忘れる勿れ助ける勿れ」
    ア 「中正」の解釈
    イ 「中正」になる条件
    ウ 「中正」と「中」
   3 「機」と「忘れる勿れ助ける勿れ」
   4 「全放下」と「忘れる勿れ助ける勿れ」
   結び
 四 心
  (一)「心」の概念
  (二)「心」の本体
  (三)「心」の本質
  (四)「心」の作用
  (五)心性図説と四勿総箴
   1 心性図説
   2 四勿総箴
   結び
 五 良知
  (一)良知の概念
  (二)良知の本質
  (三)到良知
   結び
 六 知行
  (一)知行
  (二)知行並進
  (三)知行合一
  (四)その他の「知行」の語
  (五)王陽明の「知行」に対する見解
  結び
 七 格物
  (一)格物の意義
  (二)格物の方法と功
   1 「格物」と「止至善」
   2 「格物」と「天理を体認する」
   3 「格物」と「敬」
   4 「格物」と「知行」
   5 「格物」と「求仁」
  (三)「格物」と『古本大学』
   結び
 八 結論
あとがき
索引
付録
 ○宋明人名年表
 ○宋明歴代帝王
 ○湛王年譜
 ○湛王関係地略図
著者志賀一朗 著
発行年月日1983年07月15日
頁数306頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-0591-5