博士論文・心理学・教育学など書籍・学術出版社|(株)風間書房

英語表現構造の基礎

冠詞と名詞・動詞と文表現・文型と文構造

定価:本体 3,000 円+税

中学生の英語冠詞の学習指導にどのような取り組みが可能か、検定教科書に用例を取り、調査・提案すると共に、英文法の基礎である基本5文型の再活性化をめざす。

【著者略歴】
織田稔(おだ みのる)
1932年大阪市生まれ。1954年京都大学文学部卒業、1957年同大学院修士課程修了、英語学英米文学専攻。和歌山大学、大阪教育大学を経て、1985年関西大学、2002年同退職。
著書に、『存在の様態と確認―英語冠詞の研究』『直示と記述同定―英語固有名の研究』(ともに風間書房)などがある。
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
Ⅰ 英語冠詞の用法とその学習
―中学校英語検定教科書の用例を中心に―

1.英語の名詞の3つの基本形
 ―英語の名詞は原形のままでは使えない
 1.なぜ冠詞の学習指導は放置されてきたのか
 2.英語は名詞も活用変化する
 3.CountableとUncountable―複数形語尾の働きは何か
 4.英語にa/anが必要な理由
 5.不定冠詞a/anと数詞oneとの違い
 6.‘play the piano’について
2.冠詞と英語の文章の展開―定冠詞の最も基本的な用法
 Text1:‘Sea Turtles’
 Text 2:‘Wasika’
 Text 3:‘I Had a Good Time!’
 Text 4:‘The Emerald Lizard’
3.「いきなりのthe」のストラテジー
 1.修飾語句による特定化
 2.「いきなりのthe」を支える4本の柱
 3.発話の場面と社会の常識からの特定化
   ―Group AとGroup Bの場合
 4.種類部分の特定化―Group Cの場合
 5.種類メンバーの特定化―Group Dの場合
 6.道具と動作、または楽器と運動競技
 7.「4本柱」の受け止め方
4.冠詞から名詞を見る―英語冠詞の働き方
 1.冠詞があって名詞がある
 2.DOING/FEELINGとTHINGS/EVENTS
  ―‘magic’,‘miracle’,‘wonder’の場合
 3.±個体性の判断―‘fun’,‘joy’,‘pleasure’の場合
 4.定冠詞は場面文脈に依存する
5.不定冠詞a/anと定冠詞theの表す世界
 1.働き方の違い―describeとidentify
 2.すべての定冠詞は不定冠詞を含む
 3.なぜ定冠詞に種類一般表現があるのか
 4.‘play the piano’再論
6.種類表現のtheのための主な場面文脈
 1.総称的種類表現と定冠詞
 2.場所や時間部分の特定化と定冠詞―‘in’と‘on’を中心に
  <特定の場所部分>
  <特定の時間部分>
  <特定の面的広がりまたは線的道程>
 3.動作や行為の慣用表現と定冠詞―主に目的語として
 4.冠詞の選択判断チェック
   Text 1:‘Speech“My Dream”’
   Text 2:‘Fishermen and Forests’
   Text 3:‘Dandelions’

Ⅱ 動詞の意味と形態の発達

1.助動詞doの発達―「へん」とdon’tの比較から
 1.「言学」、そして「へん」
 2.なぜdon’tか―その起こり
 3.ルーツの意味は消えない―「へん」とdon’t
 4.なお続く勢い―doの使用拡大
2.否定疑問文、恐るべし―Yes/Noと「はい/いいえ」
 1.「はい/いいえ」、侮るべからず
 2.否定にして疑問なる文とは?
 3.応答と相槌
 4.Yes/Noの使い分け基礎練習
3.英語過去形の一千年-規則変化への道
 1.どこが不規則変化なのか
 2.過去形がたどった道
 3.不規則度ということ
 4.過去時表現はdental-suffixを目指す
4.進行形―ただいま進行中
 1.後れて来た述語動詞形
 2.急成長をつづける進行形
 3.進行形の占める位置
5.完了形はどこから来たのか
 1.haveが過去分詞と結びついたわけ
 2.‘I had a book stolen[by me]’が条件
 3.不特定過去「今を含む今まで[に]」
6.英語に未来時制はフィクションか
 1.早すぎた「未来時制」宣言
 2.未来時制がフィクションとされた理由
 3.百年の歳月を経て
 4.英語に未来時制はフィクションか
 5.Binary systemの魅力

Ⅲ 話し手の判断と気持ちの表現

1.日本語の受け身と英語の受動態
 1.「できられない」もわるくない
 2.「ら抜き」はすばらしい
 3.日本語は受け身形、英語は受動態 
 4.能動/受動と現在分詞/過去分詞
2.被害・迷惑の英語表現
 1.「れる/られる」再び
 2.「そんな冷たい言い方はないよ」
 3.‘I had a book stolen’の多義性
3.法助動詞-話し手の判断表現
 1.英語助動詞は混成チーム
 2.法助動詞と否定   
 3.日本語の「出来た」と英語のcould
4.過去形と仮定の表現
 1.なぜ仮定法か―fact vs non-fact
 2.単純過去形の語用論
 3.単純過去形と仮定法
 4.仮定法現在と動詞原形
5.仮定法過去完了―愚痴・後悔の英語表現
 1.愚痴と後悔
 2.could[ku(d)]とcould have[kud★(v)]
 3.‘I’d-a-told him’(言ってやったのに)
6.英語丁寧表現の基礎
 1.日本語の敬語意識とその構造
 2.英語の〈polite〉表現
 3.英語丁寧表現の基本姿勢
 4.「仮に」の形で婉曲に
 5.断定的、命令的な口調は避ける 
 6.未来進行形の語用論

Ⅳ 文法的文の構造と基本文型

1.SV先導型―英語の文の基礎構造
 1.文法的文の枠組み設定
 2.「主語+動詞定形」―ハリデーのMood
 3.Subjectのパラダイム化―3人称の人称代名詞
 4.Anomalous Finites(変則定形動詞)
2.SVO―基本の中の基本文型
 1.語順と格変化―述語動詞の前と後
 2.SVOの文構造支配への道
 3.分詞とSVO―SVO:応用篇(1)
 4.不定詞とSVO―SVO:応用篇(2)
3.SVOと関係詞
 1.主格か目的格か―SVOとゼロ関係詞:応用篇(1)
 2.どういうときに関係代名詞は使われるのか 
 3.Written Englishの中のゼロ関係詞 
 4.主格から目的格へ―SVOとゼロ関係詞:応用篇(2)
4.SVOと複数語動詞
 1.Multi-word verbの発達
 2.文の要素と品詞の分類
 3.Prepositional VerbとSVO
 4.Phrasal VerbとSVO
5.SVCのCはSの述語
 1.ComplementとComplementation
 2.ComplementとPredicate/Predicative
 3.Cが述語―Copula beはAuxの担い役 
 4.CopulaからLexical Verbへ、そして補語の遊離自立
6.存在と場所と基本文型
 1.存在叙述のbe―Copulaからの自立
 2.5番目の文の主要素?―場所副詞句の参入
 3.英語に基本7文型は必要か
 4.基本5文型の考え方Obligatory Adverbialをどうみるか
7.文の中の文―SVOCのCはOの述語
 1.文が文を生む―華やかな主述のパレード
 2.名詞・形容詞だけがobject complementか
 3.補語にみる述語的要素―SVOCへの基本条件
 4.SVOCのOCも5形態
8.多機能ペア「名詞+分詞・不定詞」
 1.名詞の前と後―融通自在な分詞の働き
 2.多重機能の秘密―nonfinite formの強み
 3.寄り合世帯の「目的語+to do」
 4.「目的語+to do」と基本5文型
参考文献
あとがき
索引
著者織田稔 著
発行年月日2007年07月15日
頁数296頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1635-5
正誤表PDFをダウンロードする