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「風の電話」とグリーフケア

こころに寄り添うケアについて

定価:本体 1,800 円+税

線の繋がっていない電話機
「風の電話」は個別性を受け入れ、普遍性とともに、深い悲しみのなかにある全ての人を優しく包み込む

「風の電話」を訪れた人々のメッセージを丁寧に拾い上げ、悲嘆のプロセスとグリーフケアについて多面的に検討。災害支援、遺族や看取りのケアに携わる援助者に必見の書。

【執筆者紹介】
《編者》
矢永 由里子
臨床心理士。慶應義塾大学医学部感染制御センターに勤務
HIV/エイズ領域の心理臨床に従事。また、薬害エイズ被害者活動支援事業:遺族等相談事業に、専門家相談員として20年間携わる。
東日本大震災後に岩手県大槌町の住民支援のための認定NPO法人「心の架け橋いわて」活動に参画する。また、支援団体を対象とした住民支援のスキルアップのための養成研修等を行う。現地支援者のニーズを踏まえ、「支援者のためのサポートガイド」を作成した(日本学術振興会研究費補助金 基盤研究 C:風間書房、2016)。現在も東北、九州などの被災地の支援者に心理職も含め活用されている。
著書は、『心理臨床実践』(編)(誠信書房、2017)、『がんとエイズの心理臨床』(共編)(創元社、2013)、『医療のなかの心理臨床』(編)(新曜社、2001)等。

佐々木 格
岩手県釜石市生まれ。その後、大槌町浪板へ移住。
ガーデンデザイナーとして2000年にベルガーディア鯨山を開設。
2011年4月に「風の電話」を設置。翌年、「森の図書館」を開館。
2015年2月に大槌宮沢賢治研究会を発足させ、9月に第25回宮沢賢治イーハトーブ奨励賞を受賞。同年、子どもたちへの図書の普及活動に対し、「マイクロライブラリーアワード特別賞」(大阪府立大学)を受賞。
2015年9月「風の電話」CD制作
2017年8月『風の電話』出版(風間書房)

《執筆者》(アルファベット順)
Craig Van Dyke, MD
Professor and Chair Emeritus, Department of Psychiatry
University of California San Francisco
Activity/Interest:
Since 2008 Dr. Craig V. Dyke has worked in China and Japan on disaster recovery.
He is currently a Guest Professor at the Institute of Disaster Management and Recovery at Sichuan University in China.
Books:
Emotions in Health and Illness: Foundations of Clinical Practice. Edited by Temoshok L, Van Dyke C, and Zegans L. Grune and Stratton, New York City, 1983.
Emotions in Health and Illness: Applications to Clinical Practice. Edited by Van Dyke C, Temoshok L, Zegans L. Grune and Stratton, New York City, 1984.

浜垣 誠司
医師。医療法人髙木神経科医院理事長・院長
精神科全般の診療を行っているが、特に摂食障害、PTSD 等を専門としている。
宮沢賢治愛好家としては、2008年にWeb サイト「宮澤賢治の詩の世界」で宮沢賢治賞奨励賞受賞。東日本大震災後、復興支援のためのイベント「イーハトーブ・プロジェクトin 京都」を5年にわたり京都市で行った。

長谷川 朝穂
医師。社会医療法人公徳会若宮病院院長、一般社団法人日本精神科救急学会理事、
認定NPO「心の架け橋いわて」副理事長
阪神淡路大震災に際し千葉県医療救護班の一員として神戸市に派遣。東日本大震災に際して山形県こころのケアチームの一員として岩手県大槌町に派遣された経験から、被災地支援は長期間必要であると実感し、「心の架け橋いわて」の設立に加わり現在に至る。

Ian Jared Miller, PhD
Professor of History, Harvard University
Activity/Comment:
Dr. Ian J. Miller teaches courses on Japanese and environmental history.
He is proud to have once called Iwate Prefecture home.
Book:
The Nature of the Beasts: Empire and Exhibition at the Tokyo Imperial Zoo and co-editor of Japan at Nature’s Edge: The Environmental Context of a Global Power

井上 志乃
臨床心理士。東京労災病院に勤務
主に勤労者を対象に、面談や心理検査に携わる。
がん罹患やメンタル不調に対する治療と就労生活の両立支援を行いつつ、勤労者のメンタルヘルス不調の予防に関する研究に取り組んでいる。

中田 信枝
精神科認定看護師。精神科認定看護師としては行動制限最小化看護を専門領域とし、隔離・身体的拘束をはじめとした行動制限を最小化するために活動している。
阪神淡路大震災を被災後に看護師を目指す。
2012年より認定NPO法人「心の架け橋いわて」に所属し岩手県大槌町での支援活動に参加。

鈴木 満
医師。外務省メンタルヘルス・コンサルタント
1987-92年、故ダイアナ妃をパトロンとする英国神経研究基金等の奨学金によりロンドンで神経再生研究に従事。
岩手医科大学准教授を経て2009年より現職。これまで世界100都市以上を訪問し、海外邦人のメンタルヘルスケアに携わる。震災後は週末に大槌町にて支援活動を継続中。認定NPO法人「心の架け橋いわて」理事長。
・監訳書は『巨大惨禍への精神医学的介入』(リチー E.C. 他著、弘文堂、2014)等。

塚本 裕子
臨床心理士。尾山台すくすくクリニック(児童青年精神科)に勤務
児童期、青年期の患者やその家族とのカウンセリング、心理検査などに携わる。
精神科医療や家族支援に関心を持ち、子どもの心の健康に効果的な心理支援に取り組んでいる。
目次を表示します。
 まえがき 「風の電話」―グリーフワークをひもとく(佐々木 格)
 序章 「風の電話」におけるグリーフケアについて(矢永 由里子)
  第1節 グリーフケアについて
  第2節 「風の電話」の成り立ちとその場を訪ねる人々
第1部 「風の電話」を訪れる人々について―なにが人々を惹きつけるのか
 第1章 「風の電話」を訪れる人々
  第1節 「風の電話」を訪れる人々について(井上 志乃)
  第2節 「風の電話」の体験について(塚本 裕子)
 第2章 大切な人の死を悼む―お二人の語りより(矢永 由里子)
  第1節 インタビュー1
  第2節 インタビュー2
  第3節 グリーフワークについて考える―インタビューを振り返って
 第3章 風の電話の近況(佐々木 格)
  はじめに
  第1節 ある男性との出会い―どん底の人生を乗り越えて
  第2節 震災とフランクルについて
  第3節 まとめ
第2部 「風の電話」と考察
 はじめに(矢永 由里子)
 第4章 精神科医より1 閉じられつつ開かれた場所―「風の電話」と喪の作業(浜垣 誠司)
  第1節 「風の電話」を訪ねる
  第2節 死別という心的外傷からの回復
  第3節 死者との対話
 第5章 精神科医より2 「風の電話」で悼む(クレイグ・ヴァン・ダイク)
 第6章 教育者より 「風の電話」ハーバードにゆく(イアン・ジャレッド・ミラー)
第3部 「風の電話」とそれぞれの活動
 はじめに(矢永 由里子)
 第7章 現地活動の専門家より 「風の電話」を語る
  1、「風の電話」 いのちとことば(鈴木 満)
  2、「風の電話」で亡き人と話せなかった人へ(長谷川 朝穂)
  3、「風の電話」によせて(中田 信枝)
 第8章 若手心理臨床家より 「風の電話」からの学び
  1、「ペースを守る」ことの大切さ(井上 志乃)
  2、「想像力」の大切さ(塚本 裕子)
 終章 まとめ 「風の電話」の体験とグリーフケアを考える(矢永 由里子)
  第1節 「風の電話」という場について
  第2節 「風の電話」の体験について
  第3節 われわれは「風の電話」から何を学ぶか
  註
 あとがき(矢永 由里子)
 第5章・第6章の原文 Greiving in the Phone Booth of the Wind(Craig Van Dyke) Kaze no Denwa Goes to Harvard(Ian J. Miller)
著者矢永由里子・佐々木格 編著
発行年月日2018年10月31日
頁数228頁
判型 四六
ISBNコード978-4-7599-2239-4

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