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重度・重複障害児の発達援助技法の開発

定価: 12,100 (本体 11,000 円+税)
重度・重複障害児の姿勢(背臥位、側臥位、前起こし、座位)を軸に、身体のさまざまな部分で操作する教材と共に新たな発達援助技法を開発した独創的な著書。

【著者略歴】
進 一鷹(しん かずたか)
1975年 九州大学大学院教育学研究科博士課程単位取得後退学
1977年 国立特殊教育総合研究所重複障害教育研究部研究員
1981年 熊本大学教育学部助教授
1994年 文部省長期在学研究員としてバーミンガム大学へ留学(10か月)
1997年 熊本大学教育学部教授
博士(教育心理学)(九州大学)
目次を表示します。
第1章 重度・重複障害児とその定義
 第1節 教育行政用語としての重度・重複障害児
 第2節 児童福祉用語としての重症心身障害児
 第3節 重度・重複障害児の再定義とその行動特性
  1.重度・重複障害児の定義の検討
  2.重度・重複障害児の行動特性
第2章 問題の分析
 第1節 外界の認知
 第2節 外界への関わり
  1.外界としての自己の身体部位への関わり
  2.自己の身体の一部を道具化した外界への関わり
 第3節 姿勢と姿勢行動
 第4節 自己活動
第3章 研究仮説 
第4章 事例研究とその方法論的検討
 第1節 事例研究の方法
  1.研究対象への接近の方法
  2.方法論的な立場
 第2節 事実の収集法
  1.行動の条件と行動の対応づけ
  2.行動水準の明確化
  3.事実収集の視点
  4.事実の系統性
 第3節 系譜発見法による事例研究
 第4節 事例研究の科学的価値
第5章 発達援助技法の開発
 第1節 発達援助技法の枠組み
  1.姿勢
  2.認知領域と操作としての身体部位
  3.教材
  4.自己活動の活性化
 第2節 発達援助技法の手順
第6章 研究事例
  1.事例収集
  2.事例選択の基準
  3.障害内容
  4.研究事例の一覧
  5.発達援助技法とそれを適用した事例
第7章 発達援助技法による指導前後の比較
第8章 事象の系譜発見法による事例研究
 第1節 事例の記述法
 第2節 事例
  事例1 外界との関わりが極めて乏しい重度・重複障害幼児の操作行動の
      促進
  事例2 動きの乏しい重度・重複障害幼児の外界の刺激の受容と足の操作
      行動の促進
  事例3 重度・重複障害幼児の姿勢と身体各部位による操作
  事例4 定頸が困難な重度・重複障害児の姿勢と操作行動
  事例5 重度・重複障害幼児の側臥位の姿勢と手の操作行動の促進
  事例6 盲を伴う重度・重複障害幼児の外界刺激の受容と姿勢の調節 
  事例7 重度・重複障害幼児の机座位の姿勢の形成とその姿勢の維持
  事例8 重度・重複障害幼児の操作行動の高次化と机座位の姿勢の形成
  事例9 重度・重複障害幼児における口,手,目の役割 
  事例10 重度・重複障害幼児の姿勢と操作行動 
  事例11 重度・重複障害児の初期学習
  事例12 重度・重複障害者の操作面の形成と手の操作
第9章 行動標本の系譜発見法による研究仮説の検証
 第1節 研究仮説1の検証
  1.認知領域と自己活動
  2.認知領域と操作活動
 第2節 研究仮説2の検証
 第3節 研究仮説3の検証
  1.対象認知と身体部位
  2.対象操作と身体部位
  3.姿勢調節と身体部位
 第4節 研究仮説4の検証
第10章 重度・重複障害児の行動発達
第11章 発達援助技法の今後の課題
 第1節 精神発達遅滞型の重度・重複障害児
 第2節 肢体不自由型の重度・重複障害児
文献
著者進一鷹 著
発行年月日1996年12月25日
頁数224頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1005-6