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古典に近づく文法

定価: 10,450 (本体 9,500 円+税)

古典読解の基礎となる古典文法を助詞・助動詞の検証、「敬虔語」に関する新見等に基づき解明、文学という言語に特有な具体的諸法則や慣用語句について考究する。

【著者略歴】
桑田 明(くわだ あきら)
大正8年2月香川県に生まれた。
昭和21年9月東京文理科大学文学科卒業。香川県嘉公立高校に奉職後、岡山市の就実女子大学に再就職し教授となる。平成元年退職。
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
古典に近づく文法 
緒言
前編 古文を読む基礎としての文法私見
第一章 成存立につながる意味の助動詞-「つ・ぬ」「たり・り」「ず・ざり」「き・けり」の意味-
 一 「タ」や「テイル」の意味にとれない「つ」「ぬ」
 二 用言語を括る意味が「つ」「ぬ」の有無に拘らず同じようにとれる場合
 三 「つ」「ぬ」「ず」 の意味
 四 成立・存立の意味の幅
 五 「つ」「ぬ」「ず」の具体的な意味
 六 分出
 七 「たり」「り」の意味
 八 「ざり」の意味
 九 「き」の意味
 一〇 「けり」 の意味
 一一 成存立につながる意味の位置づけ
第二章 係りの「ほ」「も」の意味・職能
第三章 「だに」「すら」「さへ」 の意味・職能
第四章 語源と語義・語法の相即三題
 「ばかり」の場合
 「いづら」の場合
 「らむ」の場合
第五章 敬虔語
第六章 いろは歌結句の訓釈とあそひ歌の解釈
後編 古典文学文法の考察

第一章 「すがた」の意味
 一 「すがた」の後代の用例二種
 二 「さま」と「体」の源流
 三 古今序の「さま」の意味
 四 古今序の和歌六義の意味
 五 「さま」から「すがた」へ
第二章 文学文法の渕源
第三章 文学文法の諸手法
 一 双事法
 二 連係法
 三 連鎖法
 四 重層法
 五 序法
 六 置換法
 七 依拠法
 八 省略法
 九 代行法
 一〇 呼応法.
 一一 係承法
 一二 前進法
 一三 短絡法
 一四 諸手法の併用
第四章 慣用語句
 巳然形-や
 数かく
 数々に
 AはBなりけり
 〇〇は
 ××とはなしに
 「あらねども」と「あらなくに」
 もろともに・もろ声に
 思ふには
 思ひけるかな
後編引用歌句索引



著者桑田明 著
発行年月日2001年09月15日
頁数462頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-1278-4