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メディア社会に焦点化した小学校社会科カリキュラム開発研究

定価: 9,900 (本体 9,000 円+税)

メディア社会の構成を特定した上で、「メディア社会解釈学習」を提起。初等段階の社会科授業を開発・分析した成果として、学年に応じたカリキュラムを提案する。

【著者略歴】
松岡 靖(まつおか やすし)
1962年9月 山口県に生まれる
1989年3月 広島大学学校教育学部小学校教員養成課程卒業
1990年4月 広島県公立小学校教諭
1998年3月 兵庫教育大学大学院教科領域教育専攻修士課程修了
2010年4月 広島大学附属小学校教諭
2012年3月 広島大学大学院教育学研究科学習開発専攻博士課程後期修了
      博士(教育学)
2012年4月 広島大学附属小学校主幹
2014年4月 京都女子大学発達教育学部准教授
      現在に至る
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
序章 本研究の目的と意義
 第1節 研究の動機と目的
 第2節 問題の所在
 第3節 研究の意義と論文の構成
  1 本研究の特質と意義
  2 本論文の構成と研究方法
第Ⅰ部 メディア社会の概念的枠組みと小学校社会科カリキュラム開発の視点
第1章 メディア社会の特質と概念的枠組み
 第1節 メディア社会の基本的枠組み
 第2節 メディア社会の構成内容
  1 メディアの概念
  2 メディアが媒介する「情報」
  3 メディアの歴史的構成
 第3節 メディア社会の認知面への影響
  1 コミュニケーション活動の構成内容
  2 コミュニケーション活動におけるメディアの影響
   2-1 パーソナル・メディアの場合
   2-2 ミドル・メディアの場合
   2-3 マス・メディアの場合
  3 コミュニケーション活動に関するメディア研究
   3-1 マクルーハン(Marshall McLuhan)の主要命題
   3-2 リップマン(Walter Lippmann)の「疑似環境」論
   3-3 ブーアスティン(Daniel Joseph Boorstin)の「疑似イベント」論 とラング夫婦(Glady Engel Lang and Kurt Lang)の「メディアイベント」論
 第4節 メディア社会の定義と概念的枠組み
第2章 メディア社会における小学校社会科カリキュラムの理論仮説
 第1節 メディア社会における小学校社会科の目標
  1 全体目標
  2 目標の層構造
 第2節 メディア社会における小学校社会科の内容
  1 小学校社会科の内容構成
  2 小学校社会科の内容構造
 第3節 メディア社会における小学校社会科の方法
  1 メディア教育の歴史とその特質
   1-1 イギリスのメディア教育
   1-2 カナダのメディア・リテラシー教育
   1-3 日本のメディア・リテラシー教育
   1-4 メディア関連教育の特質と課題
  2 社会批判的アプローチに基づくメディア学習論
   2-1 カナダ・オンタリオ州学習プログラム Media Literacy Resource Guide
   2-2 イギリス・シティズンシップ教育 Teaching TV News
  3 「メディア社会解釈学習」の学習原理
   3-1 学習指導論構築視点
   3-2 「メディア社会解釈学習」の視点と方法
   3-3 「メディア社会解釈学習」の基本的学習モデル
  4 「メディア社会解釈学習」のモデル構成
   4-1 「デジタル化するメディア社会」の学習モデル
   4-2 「ステレオタイプ化するメディア社会」の学習モデル
   4-3 「イベント化するメディア社会」の学習モデル
   4-4 「コントロール化するメディア社会」の学習モデル
 第4節 メディア社会における小学校社会科カリキュラム構成の手続き
  1 授業開発と授業分析の手順
  2 カリキュラム構成の手順
第Ⅱ部 メディア社会における小学校社会科の教育内容と授業開発
第3章 「デジタル化するメディア社会」の教育内容と授業開発
 第1節 「デジタル化するメディア社会」の教育内容編成の視点
 第2節 人的所作に関する単元「成長するネットショッピング」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 ネットショッピングの学習対象
   2-2 ネットショッピングの理論的枠組み
   2-3 「成長するネットショッピング」の構造
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面 
   3-2 構造分析場面
   3-3 価値解釈場面
  4 単元「成長するネットショッピング」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第3節 技術的所作の関する単元「地球を映し出すGoogle Earth」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 価値解釈場面  
  4 単元「地球を映し出すGoogle Earth」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第4節 「デジタル化するメディア社会」の実践の分析
  1 単元「成長するネットショッピング」の分析
   1-1 児童の認識の変容と分析
   1-2 児童の発達段階に関する考察
  2 単元「地球を映し出すGoogle Earth」の分析
   2-1 児童の認識の変容と分析
   2-2 児童の発達段階に関する考察
第4章 「ステレオタイプ化するメディア社会」の教育内容と授業開発
 第1節 「ステレオタイプ化するメディア社会」の教育内容編成の視点
 第2節 人的所作に関する単元「メディアによる風評被害」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 風評被害の学習対象
   2-2 風評被害の理論的枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面
  4 単元「メディアによる風評被害」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第3節 技術的所作に関する単元「メディアが伝えるオーストラリア」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 オーストラリアの特徴的な文化的事象
   2-2 エスニックツーリズムの理論的枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面 
  4 単元「メディアが伝えるオーストラリア」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第4節 「ステレオタイプ化するメディア社会」の実践の分析
  1 単元「メディアによる風評被害」の分析
   1-1 児童の認識の変容と分析
   1-2 児童の発達段階に関する考察
  2 単元「メディアが伝えるオーストラリア」の分析
   2-1 児童の認識の変容と分析
   2-2 児童の発達段階に関する考察
第5章 「イベント化するメディア社会」の教育内容と授業開発
 第1節 「イベント化するメディア社会」の教育内容編成の視点
 第2節 人的所作に関する単元「メディアが伝える環境問題」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 ゴミ分別の対立状況
   2-2 ゴミ分別の理論的枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面
  4 単元「メディアが伝える環境問題」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第3節 技術的所作に関する単元「メディアが伝える捕鯨問題」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 日本の捕鯨問題
   2-2 「アニマルプラネット」の枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面
  4 単元「メディアが伝える捕鯨問題」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第4節 「イベント化するメディア社会」の実践の分析
  1 単元「メディアが伝える環境問題」の分析
   1-1 児童の認識の変容と分析
   1-2 児童の発達段階に関する考察
  2 単元「メディアが伝える捕鯨問題」の分析
   2-1 児童の認識の変容と分析
   2-2 児童の発達段階に関する考察
第6章 「コントロール化するメディア社会」の教育内容と授業開発
 第1節 「コントロール化するメディア社会」の教育内容編成の視点
 第2節 人的所作に関する単元「メディアが伝える戦争」の授業開発
  1 内容編成み向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 戦時中の新聞メディア
   2-2 新聞メディアを読み解く枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面
  4 単元「メディアが伝える戦争」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第3節 技術的所作に関する単元「表現の自由とメディア」の授業開発
  1 内容編成に向けての課題
  2 内容編成の論理
   2-1 メディア社会の表現に関する問題
   2-2 メディア社会の表現を読み解く理論的枠組み
  3 「メディア社会解釈学習」による単元構成の論理
   3-1 問題設定場面
   3-2 構造分析場面
   3-3 解釈構築場面
   3-4 解釈吟味場面
  4 単元「表現の自由とメディア」の授業開発
   4-1 指導目標
   4-2 単元の展開
 第4節 「コントロール化するメディア社会」の実践の分析
  1 単元「メディアが伝える戦争」の分析
   1-1 児童の認識の変容と分析
   1-2 児童の発達段階に関する考察
  2 単元「表現の自由とメディア」の分析
   2-1 児童の認識の変容と分析
   2-2 児童の発達段階に関する考察
終章 メディア社会における小学校社会科カリキュラムと今後の課題
 第1節 本研究の要約
 第2節 メディア社会における小学校社会科カリキュラムの基本的視座と構造
  1 小学校社会科カリキュラム構成の視点
  2 小学校社会科カリキュラムの基本構造と全体構造
 第3節 小学校社会科のカリキュラム開発研究の意義と結論
 第4節 今後の課題
参考文献
あとがき
著者松岡靖 著
発行年月日2015年01月31日
頁数274頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2068-0