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認知活動における固定性の発生・転換に関する「構え」研究

定価: 7,150 (本体 6,500 円+税)

認知活動で頻繁に顕れる固定性の発生とその転換過程の解明に、実験による実証研究で「構え理論」を再検討し、固定性に関する「構え発生モデル」を構築・提言する。

【著者略歴】
山下 直治(やました なおじ)
1943年 埼玉県生まれ
1966年 埼玉大学教育学部(数学専攻)卒業
1976年 東京教育大学大学院教育学研究科博士課程(教育心理学専攻)
    中途退学し,宮城教育大学教員となる。講師,助教授,教授を歴任。
    その後の教員歴(北陸大学教授,学校法人ワタナベ学園教員)
2017年 東北大学大学院教育学研究科(発達心理学)研究生(指導教員:本郷一夫教授)
現 在 宮城教育大学名誉教授 博士(教育学:東北大学)

専門は発達心理学,教育心理学
目次を表示します。
第Ⅰ部 問題の背景
第1章 「構え」に関する従来研究
 第1節 固定された活動・行動の形成―Rigidity(硬さ)研究の動向―
  1.はじめに
  2.硬さに関する実験的研究
  3.問題解決過程における「硬さ」
  4.障害児における「硬さ」研究の動向
  5.「硬さ」問題への機能的アプローチ
  6.状況的変化と認知的硬さ
  7.構えの「硬さ」概念
 第2節 活動・行動発生の準備性―構えの研究動向―  
 第3節 ウズナーゼ学派の「構え理論」
  1.「ウズナーゼ効果」と「構え実験法」
  2.構えの本質的条件
  3.客観化行為
  4.「社会的構え」概念の展開
 第4節 「固定された構え」の研究法―Luchinsとウズナーゼ学派における実験方法の比較―
  1.実験法の構築に向けて
  2.Luchinsの実験方法
  3.ウズナーゼ学派の実験方法
  4.実験方法の比較・検討

第2章 問題と研究目的
 第1節 問題
  1.本研究の「構え」とは何か
  2.ウズナーゼ学派の「構え理論」へのモスクワ学派からの批判
  3.「構え」を捉える新たな視点
  4.「構え」を捉える新たな視点(要約・整理)
 第2節 研究目的と仮説
  研究目的1
  研究目的2
  研究目的3

第Ⅱ部 認知活動における固定性の発生・転換―固定された構え研究―
  各章における【研究】と検証する仮説および作業仮説(一覧表)
第3章 「研究目的1」の実験研究(その1)固定された構えの「一次性」に関する検討―「多義的な絵」の知覚に及ぼす教示の差異効果―
  1.問題と研究目的
  2.実験
 第1節 【研究1】仮説1,作業仮説1-1,1-2,1-4
  実験1
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  【補助調査】
  Ⅲ.結果
 第2節 【研究2】仮説1,作業仮説1-1,1-2,1-4
  実験2
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第3節 【研究3】仮説1,作業仮説1-1,1-2
  実験3
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第4節 【研究4】仮説1,作業仮説1-1,1-2
  実験4
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第5節 研究1,研究2,研究3,研究4(第3章のまとめと考察)
  1.検討項目の予想
  2.実験結果の考察

第4章 「研究目的1」の実験研究(その2)固定実験で呈示対象の量的性格「大きさの比較」に注意を集中させる教示で固定される構え
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
 第1節 【研究5】仮説1,作業仮説1-1,1-3
  実験5
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第2節 【研究6】仮説1,作業仮説1-1,1-3
  実験6
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第3節 研究5,研究6(第4章のまとめと考察)

第5章 「研究目的2」の実験研究 固定された構えの「人格性(主観性・欲求)」に関する検討―幼児・児童の知覚変容に及ぼす欲求の作用―
  1.問題と研究目的
   検討項目(1)
   検討項目(2)
  2.実験
 第1節 【研究7(補助研究)】消去過程を判定する測定尺度作成の実験
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第2節 【研究8】動機づけられた欲求の知覚変容への作用についての検討(仮説2,作業仮説2-1)
  実験7,実験8
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果  
 第3節 【研究9】「固定された構え」によって形成された知覚内容の変容,および消去過程について―「一次的構え」と比較検討―(仮説2,作業仮説2-1,2-2)
  実験9
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第4節 【研究10(補助実験)】仮説2,作業仮説2-3
  実験10
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第5節 研究7,8,9,10(第5章のまとめと考察)

第6章 「研究目的3」の実験研究 認知活動(視知覚活動)における他者の介入(情報)による「固定された構え」の展開過程(発生・転換・崩壊)―欲求の「主観的意義」と「事態」の作用―
  1.問題と目的
  2.実験
 第1節 【研究11】仮説3,作業仮説3-1,3-2,3-3
  実験11,実験12
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第2節 【研究12】仮説3,作業仮説3-3,3-4
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  実験13
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  実験14
  Ⅰ.目的
  Ⅱ.方法
  Ⅲ.結果
 第3節 【研究11】,【研究12】の実験結果―実験結果の比較・検討―
 第4節 研究11,12(第6章のまとめと考察)
  1.「構えの転換」という視点からの考察
  2.「意識化」への介入(言葉かけ)の及ぼす影響の分析

第Ⅲ部 総合考察と展望
第7章 研究のまとめと仮説の検証
 第1節 「研究目的1」のまとめと「仮説1」の検証
  Ⅰ.「研究目的1」とまとめ
   1.実験結果のまとめ
   2.結果の考察
  Ⅱ.「仮説1」の検証
  Ⅲ.「研究目的1」の結論
 第2節 「研究目的2」のまとめと「仮説2」の検証
  Ⅰ.「研究目的2」とまとめ
   1.実験結果および考察
  Ⅱ.「仮説2」の検証
  Ⅲ.「研究目的2」の結論
 第3節 「研究目的3」のまとめと「仮説3」の検証
  Ⅰ.「研究目的3」とまとめ
   1.実験結果
   2.実験結果の整理
   3.実験結果の考察
  Ⅱ.「仮説3」の検証
  Ⅲ.「研究目的3」の結論
   1.被験児が健常児の場合
   2.被験児が知的障害児の場合

第8章 本研究の結論と後続
 第1節 本研究の結論
 第2節 後続研究(展開・試み):認知課題の解決過程における固定性の分析
  1.活動・行動における「固定性」の問題
  2.認知課題解決過程に現れる「固執性(固定性)の発生」
  3.課題解決の型―「固執」―
  4.ウズナーゼ学派の「思考活動」と「構え(Ustanovka)」
  5.「固定性の展開」について
  6.固定性の分析から認識の深化へ
  7.構え転換のはたらき―認識の発展へ―
  8.構えの転換―研究例―
  9.今後の研究方向に向けての展望

第9章 本研究の課題と今後の新しい研究の方向性
 第1節 本研究の課題
  1.実験研究を実施して,見えてきた課題
  2.形成される「構え」の取り扱い説明について
  3.ウズナーゼ学派の「構え理論」における「一次的構え(primary set)」と「固定された構え(fixated set)」の関係から,さらに,「客観化行為」「社会的構え」について
  4.「自動化される」情報処理過程の分析から構え理論の再検討
 第2節 今後の新しい研究の方向性
  1.固執する態度の「転機」―社会的構えの発生と転換―(臨床的研究)
   (1)社会的主体としての心理的活動
   (2)現代社会における心理的問題―固執・固着―
   (3)態度の形成と社会的構えの発生・転換
  2.態度の形成・変容と情報処理過程
   (1)態度の形成と情報処理過程
   (2)態度の「転換」と情報処理過程

論文目録
謝辞
文献
著者山下直治 著
発行年月日2021年07月31日
頁数268頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2394-0