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数学的問題解決における図表活用の支援

理論と実践を結ぶ「REALアプローチ」の展開

定価: 10,450 (本体 9,500 円+税)

心理学的手法により学習者の問題点を抽出し、研究知見を学校現場に生かす「REALアプローチ」を提唱。自発的な図表活用を促す新たな指導法の開発・検証を行う。

【著者略歴】
植阪友理(うえさか ゆり)
2001年 東京大学教育学部 卒業
2003年 東京大学大学院教育学研究科 修士課程修了
2008年 東京大学大学院教育学研究科 博士課程単位取得退学
2010年 東京大学 博士(教育学)
2011年 東京大学大学院教育学研究科学校教育高度化センター 助教
※略歴は刊行当時のものです※
目次を表示します。
第Ⅰ部 問題と目的
 第1章 学習スキルに関わる先行研究の概観と「REALアプローチ」の提案
  1.1 「学び方」も含めて指導することの重要性
  1.2 情報処理モデルが示唆する効果的な学習方法:学習方略の分類
  1.3 方略利用の発達段階と方略利用に影響する要因
  1.4 学習スキルを促す教育プログラムや研究アプローチ
  1.5 REAL(Researching by Extracting,Analyzing,and Linking)アプローチの提案
  1.6 本論文の目的と研究の概要
 第2章 本論文で着目する学習スキル:図表活用方略
  2.1 本章の目的
  2.2 本論文における「図表」の定義
  2.3 図表が認知活動に及ぼす影響を検討した研究
  2.4 図表が問題解決を促進するメカニズムを明らかにした研究
  2.5 学習者の図表の利用に関する問題を取り上げた研究
  2.6 本章から示唆される図表研究における本論文の意義
第Ⅱ部 認知カウンセリングとCOMPASSによる実態の把握
 第3章 認知カウンセリングによる問題点の指摘(研究1)
  3.1 目的
  3.2 事例1:認知カウンセリングの事例にみる学習者の図表利用の問題
  3.3 事例2:図表の利用に対する学習者の認知の問題
  3.4 事例3:図表に関わる教師の指導の特徴
  3.5 考察
 第4章 COMPASS(Componential Assessment)を用いた実態調査(研究2)
  4.1 目的
  4.2 COMPASS(Componential Assessment)の概要
  4.3 自発的な図表の利用を診断するテスト課題と評価の方法
  4.4 方法
  4.5 結果
  4.6 考察
第Ⅲ部 自発的な図表の利用と関連する要因の分析
 第5章 自発的な図表の利用と関連する課題要因の検討(研究3)
  5.1 目的
  5.2 課題困難についての2つの仮説
  5.3 方法
  5.4 結果
  5.5 考察
 第6章 自発的な図表の利用と関連する学習者要因の検討(研究4)
  6.1 目的
  6.2 方法
  6.3 結果
  6.4 考察
第Ⅳ部 実験授業を通じた指導法の開発と効果の検証
 第7章 図表に対する有効性の認知と図表作成スキルへの介入が自発的な図表の利用に及ぼす影響(研究5)
  7.1 目的
  7.2 方法
  7.3 結果
  7.4 考察
 第8章 方略の比較活動が図表の適切な使い分けに及ぼす影響(研究6)
  8.1 目的
  8.2 方法
  8.3 結果
  8.4 考察
 第9章 図表を用いた学習者同士の教え合いを取り入れた指導が学習者の自発的な図表利用に及ぼす影響(研究7・8)
  9.1 目的
  9.2 研究7
  9.3 研究8
  9.4 考察
第Ⅴ部 学校における集団指導への展開
 第10章 学習者の学び方の改善を目指す学習法講座の試み(研究9)
  10.1 目的
  10.2 実践の経過と概要
  10.3 実践1:学習法講座の開発と効果の検証
  10.4 実践2:インタビューによる学習法講座の効果の分析
  10.5 考察
 第11章 教師の学習相談活動への支援を通じた授業改善の試み(研究10)
  11.1 目的
  11.2 対象校と実践の経緯
  11.3 初期の診断的観察と関わり方の方針
  11.4 実践の経過
  11.5 考察
第Ⅵ部 総括
 第12章 総合考察
  12.1 本論文のまとめ
  12.2 本論文がもたらす学術および実践への示唆
引用文献
謝辞
付録
著者植阪友理 著
発行年月日2014年02月25日
頁数354頁
判型 A5
ISBNコード978-4-7599-2024-6